千本釈迦堂の本堂前の見事な枝垂れ桜は「阿亀(おかめ)桜」として知られている。境内には「おかめ像」が安置されていて、その前には「阿亀(おかめ)桜」と名付けられた枝垂れ桜が美しく咲き乱れている。
千本釈迦堂の「阿亀(おかめ)桜」は、建立時、棟梁・長井飛騨守高次の妻、阿亀を偲びその名がつけられた。
おかめ桜の所以は、棟梁は4本しかない親柱を1本短く切ってしまう失敗、それを聞いた妻、おかめの助言で窮地を脱した。棟梁は「妻に助けられたと皆に知られては恥」と思い悩んだ。
おかめは、夫の立場をさとり、その秘密を誰にも知られまいと自ら命を絶ったという。
このおかめさんの切ない悲しいエピソードを確かめながら阿亀桜を見上げた。
吹く風におかめさんがやさしくゆらゆらと揺れているような気がした。
大きく立派な枝垂れ桜の阿亀桜は、垂れ下った長い枝を伸ばして現在も満開の花を咲かせていた。
千本釈迦堂は市内で最古の建造物で、本堂は1227(安貞元)年に創建され、現在も創建時の姿をとどめ国宝に指定されている。
堂内には本尊・釈迦如来坐像(行快)や十六弟子像10体(快慶)、六観音菩薩像(定慶)他、鎌倉時代の重要文化財が多数ある。
千本釈迦堂は毎年12月、諸病封じの「大根焚き」は有名で多くの人が参拝に来る。
南側の参道山門入口ではソメイヨシノが咲き始めて、椿の木もたくさん植えられいた。
<阿亀桜 千本釈迦堂>
住所:京都市上京区五辻通六軒町西入溝前町1034
電話:075-461-5973
時間:9:00~17:00
境内:自由(拝観料500円)
交通:市バス「上七軒」下車 徒歩約3分
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