2009年2月26日木曜日

御所 京都迎賓館

京都迎賓館の表玄関夕映えの間より庭園を見る25日は兼ねてより身体障害者用特別受付申込みを済み楽しみに待っていた。
しかし朝から降雨だった。
バスと電車・地下鉄を利用し上京区烏丸通一条下ルの会場まで急いだ!
伝統技能講演会10:00~12:00(開場9:30)会場は金剛能楽堂であった。
京都迎賓館参観研修にあたり建設に際し、委員としてご尽力された中村昌生京都工芸繊維大学名誉教授にコーディネートいただき、京都迎賓館の建設に携わられた方々を講師としてお招きし、国際交流の舞台としての迎賓館の伝統技能の理解を深めてもらうためと言う。
この参観研修は24日(火)から27日(金)まで行われている。25日(水)は蒔絵・螺鈿の北村昭斉氏「重要無形文化財保持者(螺鈿)人間国宝」と漆の澤野道玄氏のお二人であり、係った蒔絵や螺鈿、また「漆」を僅かの時間でお話した。
正午、研修も終り雨も上がって御所の迎賓館南館入口へと向った。
人間国宝・技、中村氏の「蒔絵」「螺鈿」伝統的技能・澤野氏の「漆」京都迎賓館は平成6年(1994)平安遷都1200年のときに遡る。

延床面積(16000㎡)平成14年3月工事着工、平成17年2月末工事竣工、開館は4月17日式典が行われた。
日本の歴史、文化を象徴する都市・京都で、海外からの賓客を心をこめてお迎えし、日本への理解と友好を深めていただくことを目的に建設された。
歴史的景観や周辺の自然環境との調和を図るため、日本の伝統的な住居である入母屋屋根と数寄屋造りの外観をいかし、築地塀を巡らせた品格のある和風の佇まいを創出している。
数寄屋大工、左官、作庭、截金(きりかね)など、数多くの伝統的技能を活用し、京都を代表する伝統技能者の技が生かされ、また調度品についても西陣織や蒔絵(まきえ)、漆などの伝統的技能を活用した家具を配置をしている。
玄関の床、欅(けやき)扉は福井産の欅の一枚板。
聚楽の間:待合として利用。椅子ファブリックは西陣織。着物に皺がよらないようクッションを硬めに作られ、ふくよかな方のために肘掛は付けられていない。聚楽の間、椅子ファブリックは西陣織。
夕映えの間:「比叡月映(ひえいげつえい)」夕映えの間(大会議室):東に「比叡月映(ひえいげつえい)」、西に「愛宕夕照(あたごゆうしょう)」の西陣織の綴織。下絵は箱崎睦昌(はこざきむつまさ)
200㎡の会議室で3部屋に仕切ることが可能できる。
さらに天井のライトは夜空や蛍のようにも演出できる。藤の間(晩餐室)「愛宕夕照(あたごゆうしょう)」の西陣織の綴織)天井のライトは夜空や蛍のようにも演出できる
池:大きな庭石は主に佐治石(鳥取県産)円柱状は五条大橋の石杭。池の水は井水を使用する。
藤の間(晩餐室):迎賓館中(300㎡)で一番広い部屋。宮中晩餐会形式で60名、円卓で120名が可能。壁は綴織、(西陣織)「麗花」(れいか)
壁は綴織、(西陣織)「麗花」(れいか)下絵は鹿見喜陌(しかみきよみち)5mの作品で四季の花39種、染め糸400種を使用している!1年半かけ完成した。
藤の花言葉は「歓迎」「高貴」。

舞台は檜の扉の装飾は「響流光韻(こおるこういん)は截金(きりがね…仏像や仏画に施す技術)は故・江里佐代子(人間国宝)氏が金とプラチナの箔を用い作成した。南禅寺の塔頭「光雲時寺」の専用工房で作成した。残念なことに昨年他界された。また、露地や琵琶湖の間(立札室)もある。
欄間は銅板に截金、故、江里氏響流光韻(こおるこういん)は截金、故・江里氏の遺作
奥へと進むと桐の間(和室):数奇屋作りで56畳、会食に使用する。桐の間(和室)座卓12mは「漆」の一枚仕上げ
脇床に釣り香炉、色鍋島の花器がある。
欄間は銅板に截金、釘隠も桐、椅子の背にも五三の桐の紋(すべて配色が異なる)が蒔絵でほどこされている。
座卓は12m、檜など合板で「漆」の一枚仕上げ。また、外国人用に考慮して掘り炬燵もある。障子は珍しい貼り方で「石垣貼り(半紙で貼り付ける)」
廊橋:小豆島の花崗岩、欄干は栗の木。
天井の四隅にはチョウやトンボなどの透かし彫りがある。池の鯉は新潟県山古志村産である。
和舟もあったが、その昔「くらわんか舟」のならわし…である。 障子は「石垣貼り(半紙で貼り付ける)」池に舟がみえる!
脇床に釣り香炉京都迎賓館は気候風土、文化に深く根ざし、清らかな水を中心とする庭を構成、室内外が一体となった素晴しい空間だ!内外の賓客を心をこめてお迎えするのに、現代の和風建築をもとに伝統的な技能を集めたものである。
東京(赤坂)に位置する洋風建築の迎賓館とあわせ、国公賓などの賓客の接遇の場としての役割を果たしておる。
東西約700m南北約1300mのほぼ長方形の形をしている御苑は、御所などを除いた約63haが「国民公園」として終日解放。
苑内は深い緑に包まれて散策・休養・スポーツなど多くの人々に親しまれている。

2009年2月24日火曜日

五大力さん「餅上げ力奉納」

女子90㎏がんばれ!
五大力尊のぼり
総本山・醍醐寺は京都市伏見区にある。世界文化遺産でも有名だが五大明王の法要は「五大力さん」の名で親しまれている。醍醐寺は一千百年の歴史があり、23日国宝金堂にはたくさんの参拝者で賑わった。おかげ餅寄付された紅白のお餅無事息災・安泰隆昌ご利益を授かるご祈祷されたご本尊「五大力尊」の分身
当日限り、七日間二十一座に亘りご祈祷されたご本尊「五大力尊」の分身「御影(みえい)」を授与された。五大力とは、不動明王、降三世明王、軍荼利明王、大威徳明王、金剛夜叉明王の五つの明王の総称で、この明王の力を授かるための行事が五大力尊仁王会。金堂前で蝋燭に灯りをいれ礼拝する人たち
これら諸尊を祀る五大堂で祈祷された御影がこの日に限って授与される。このお札には災難除け、盗難除けのご利益があると云われ、その人の御身を守り、家を護り、あらゆる災難を払い除け、その身は無事息災、一家は安泰隆昌になるという。五大明王にご利益を授かる「餅上げ力奉納」が国宝金堂前で行われた。
小学生たちが巨大な鏡餅を5,6人で上げる10時ごろ、近隣の小学生たちが先生に連れられて5,6人掛りになって巨大な鏡餅を「ヨイショ」の掛声と共に持ち上げていた!第5醍醐小5年、子どもたちは、みんな楽しい~雰囲気だった。先生にお尋ねすると1年から6年まで全校生徒が舞台に上がり餅上げを体験するとのことだった。抽選結果1・2・3番の女性
いよいよ、女性90㎏男性150㎏の巨大な鏡餅を持ち上げて力自慢を競い合う!
勿論、参加費は無料で賞品は持ち上げた鏡餅だ!
11:30から餅上げの順番の抽選会。
女性は18名。力自慢の女性も居る者だと感心した。
12:00から女子の部が始まった。90㎏、巨大な鏡餅だが今年は新記録出た!
さぁ~気合一発2重3重と観衆の目が…な・な・なんと、8分36秒!!!!優勝は伏見区在住の根本さんだった。
2位は3分3秒の乾さん、3位は1分36秒の大下さんであった。
男子の部は一回り大きい150㎏、エントリーは45人も居た! 男子150㎏力自慢だ
審判は寺の住職さん
「五大力さん」の「餅上げ力奉納」優勝は伏見区の岡山さん、5分3秒だった。
雨模様の天候も「五大力さん」の「餅上げ力奉納」で晴れになりよかった。
世界文化遺産・醍醐寺の境内は広大だ!
境内には桜の花の木が2000本もあるという。醍醐三宝院の真っ赤な梅
両脇の屋台

三宝院は、国の特別史跡・特別庭園となっている「醍醐の花見」は豊臣秀吉が基本設計した庭であり、隠れた紅葉の名所で四季折々楽しめる。

その他の写真
所在地:京都市伏見区醍醐東大路町22
地下鉄東西線:醍醐駅下車 徒歩10分
京阪バス:醍醐三宝院前下車 徒歩すぐ
電話番号: 075-571-0002
駐車料金:普通車(約100台収容) 700円
拝観時間:9:00~17:00
休日:無休

2009年2月23日月曜日

全国車いす駅伝競走大会2009

14年ぶりに2度目の優勝
宮様が京都の選手にエール
歴史と文化の都京都、全国車いす駅伝競走大会は、今回で第20 回目を迎えた。
この大会は平成2年第1回大会開催から名称を「全国車いす駅伝競走大会」として継続開催している。全国の身体障害者が車いすによる駅伝大会を通じて、障害者の社会参加の高揚と障害者スポーツの振興を図るとともに社会の障害者に対する理解と認識を深めることを目的としている。 拍手して応援
スタンドの観衆に会釈22日、全国車いす駅伝で京都Aチームは、タイム47分1秒で14年ぶりに2度目の優勝に輝いた。コースは京都国際会館(左京区)から西京極陸上競技場(右京区)の21,3㌔、5区間でつなぐ。気温11度、湿度63%、天気くもり。
高松宮妃殿下も選手らの応援をなさった。
スタート台は市長。模様はKBS京都放送ラジオが生中継した。
選手が乗る競技用の三輪車いすは、下りでは時速約50㌔に達するハイスピードの戦いになり早春の都大路を駆ける。25都府県から30チームが参加した。 優勝の京都A
ボランティアの人たち レースは、大分Aが飛び出し、遅れず京都Aが2位、10秒差(50m差)そして神戸市が続く。その後、レースは動く!
4区の京都の選手が力走を見せトップに躍り出た。
ラジオ実況を聞いていた西京極陸上競技場のスタンドは京都Aが一躍、一位になった瞬間拍手が沸いた!
アンカーは強豪の大分A(過去優勝8回)に追い上げられたが、わずか2秒差で逃げ切って見事ゴールインした。三位は神戸市。ちなみに京都Bチームは1時間2分10秒で24位だった。
惜しくも三位だった神戸市チーム宮様からメダルを頂く京都Aチーム
その後、市体育館では京都府音楽隊が奏でる、ドイツの行進曲「旧友」やスピードのヒット曲、「ホワイト・ラブ」他2曲あり、高松宮妃殿下を迎え表彰式・区間賞並びに閉会式が行われた。毎年2月行われている車いす駅伝大会だが、西京極陸上競技場スタンドから応援したのは私は初めてである。
『京都Aチーム優勝、おめでとう!!』

2009年2月21日土曜日

浄安寺の「椿展」

椿が咲く境内
浄安寺山門
京都府南部久御山町佐山にある浄安寺を訪ねた。
先日、NHKのニュースに取り上げられ始めて知った!
この2月15日から4月15日までの間、本堂では「椿展」が催されているとのことだった。各新聞にも取材されているが11月から5月まで順次開花を楽しめる。
本堂に上がってご本尊様に一礼していると、奥様が「ようお参りくださいました」お茶を煎れ、お菓子も差し出してくれた。
「どちらから…」聞かれ、西京区の洛西から…椿の花を見に来ました。また、ご住職からは庭に植えたユズで「ゆず湯」をご馳走になりすっかり心も和やかになった。
遠方は北海道から来るという!昨日は兵庫県宝塚市からの人たちも来ていたと言う。
そこへまた一人、訪れた!地元、佐山の人だった。その方も新聞を見たので…と言い、今度は嫁さんと一諸に来るといっていた! 観音堂前の梅
境内の白椿浄安寺の山崎住職は私学の高校教師だったが定年退職。奥様も多趣味で茶道・詠唱の先生・お琴の師匠・お寺で習字もされ住職不在時には、衣を着てお参りもする。さらに、奥様のアイデアで、秋には(9月の日曜日)お寺の庭で毛氈を引きお琴を奏でお月見のお茶会を開くという。
国穂山 快楽院 浄安寺天喜元年(1053)に浄福寺と称して後冷泉天皇が建立された。のちに天正元年(1573)に、浄土宗・国穏山快樂院・浄安寺になる。本尊の阿弥陀如来は伝安阿弥(快慶)作、脇侍の観音、勢至二菩薩は作者不詳。観音堂は天治年間の(1124~1126)の創建。聖観音菩薩は伝阿弥作(平安後期“康尚”の作風)一説には観音像は楠正成の寄進とも伝わる。毎年8月9日一度だけ御開帳される。本堂の椿展
鐘楼堂は明和8年(1771)の建立。第二次大戦で梵鐘は供出されたが昭和41年(1966)に再鋳する。
色も様々な椿茶室・「聞名庵」は明治に建てられた数寄屋造りで一、二階に茶室がある珍しい様式である。
20年程前から本堂に「椿」を一輪並べて開催しているという。 近江衣椿
「門外不出の浄安寺椿」があると言う!
本堂と庫裏の間の中庭にあり樹齢200年くらい江戸時代の末期ころと言う。
親指くらいの白い椿だという。
紅白も朝やかにことしは3月お彼岸ごろになると咲き、多くの愛好家が訪れるだろうと話した。


奥様に椿展をされていて、一番うれしいことはとお聞きすると
「訪ねてくださった方が、感激して帰って行く後ろ姿を見るのがうれしい」という。それに、「花に会いに来られるのと同時に仏様にお参りに来られるの                   ですから…」とも言う。 248種もある椿
入口にあるピンク色の椿椿の寺として知られ、二百四十八種の椿が順に咲き競い、本堂で椿展が催されている。久御山町佐山の「浄安寺さん」は、初めてとは思えない縁を覚えた!
住   所: 京都府久世郡久御山町佐山双置80
お問合せ: 0774-41-6036
拝 観 料: 境内無料(※椿の見頃は4月中旬まで)
茶 室:「聞名庵」は要予約、志納
拝観時間: 9:00~17:00
交 通: 近鉄京都線「大久保」駅から京阪宇治交通バスで佐山下車すぐ 
    京阪電車「淀」駅から宇治行きのバスで佐山下車すぐ
駐 車 場: 無料