2011年4月24日日曜日

首途八幡宮(かどではちまんぐう)

今出川智恵光院を北へ行くと西陣中央小学校の西向に「首途八幡宮」がある。
もとの名を「 内野 (うちの) 八幡宮」と呼び、宇佐八幡宮より御神霊を勧請し誉田別尊(応神天皇)・比賣大神・息長帯姫命(神功皇后)を祀る。 智恵光院にある鳥居と参道
首途八幡宮は小高い丘の上にある今から約830年前、高倉天皇のとき、1174(承安4)年に源九郎義経 (みなもとのくろうよしつね) は、牛若丸時代、 奥州の商人・金売橘次 (かねうりきちじ) に伴われ、鞍馬山からここ首途八幡宮に参詣し旅の安全と武勇の上達を願い旅立ちをした。弁財天
参道を進むと二の鳥居があるこの地で、鞍馬山を抜け出して橘次と落ち合い、奥州平泉の藤原秀衡 (ひでひら) のもとへ出発するにあたり、道中安全祈願をしたのである。屋敷近くにあったと伝えられる「内野八幡宮」は「首途(かどで)」となり、「出発」の意味で、以来この由緒により「首途八幡宮」と呼ばれるようになったという。奥州平泉の藤原秀衡のもとへ源九郎義経は旅立った
守護鳩は首途八幡の神の使者武勇と仁義に誉れ高き英雄、源九郎義経(幼少・牛若丸)は僅か16歳のときだった。この故事により、特に旅立ち、旅行の安全信仰を集められた。藤の花が咲いている
昔、桃の木が花咲くころ、桃花祭があったというこの地は古く平安京、御所の北東に位置し、当時より皇后方の尊崇も厚く、桃薗親王の旧跡としても知られ境内は広く、池・築山をめぐらし、春、桃の木が爛漫と花咲く頃、桃花祭が執り行われたという。しかし、度々の兵火にあい、特に天明の大火災害により社殿、宝物類に至るまで悉く灰に帰し参道をきれいに掃除していたたのである。
旅行、交通安全厄除の鳩守りは500円だった首途八幡宮では、巫女から神職志望の若い女性が2年間研修に励んでいる。お話によると、宮司が京都國學院の講師を務める縁で二人目の研修生になったという。山陰・鳥取県出身の宇田川さんである。日課は上京区の京都國學院で祭礼や作法、雅楽を学び午後は神社で実習をしている。この日も本殿の石畳や参道をきれいに掃除し、参拝者の応対に「気持ち良くお参りしていただきたい」と張り切っている。全国約8万の神社の最近のデータでは、神職21674人のうち、女性はまだ1割強の2899人しかいないと、彼女はお掃除の手を止め、にこやかに凛々しく意欲を見せ話した。
<首途八幡宮>
住所:京都市上京区智恵光院通今出川上ル桜井町102-1 
電話:075-431-0977
交通:市バス今出川大宮下車、西へ徒歩5分

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