2011年4月22日金曜日

椿寺 地蔵院

地蔵院は通称・椿寺で北区北野白梅町交差点から南へ一条通の角にある。
浄土宗の寺院で、「椿寺」の愛称で親しまれ、春「五色八重散椿」の咲くころ、大勢の参観者が訪れる。
本堂の前の枝垂れ桜と五色八重散椿椿寺の散り椿
1589年(天正17)に豊臣秀吉の命によりこの地、一条紙屋川に移された。地蔵院は726年(神亀3)に行基(ぎょうき)が摂津国の建立したのが始まりと伝えられる。その後、平安時代に衣笠山麓に移され、室町時代におきた戦災で焼失したが、3代将軍足利義満が金閣寺建立の余財で再建した。花弁は咲き終えたあとで花姿そのままで落花する
地蔵院は秀吉の命により現在地に移された
「五色八重散椿」は、薄桃色や白に咲き分ける五色の八重椿で、ツバキの花を“吉祥花”として賞(め)でる文化は平安時代からあった。
室町・桃山時代には宮廷や武家の間にも椿が急速に広がりをみせた。白地に淡紅、縦絞りが美しい
得もいえぬ美しさ
中でも最も珍重されたのは五色八重散椿である。中輪八重咲きの花は白と淡紅に咲き分け、白地に淡紅、淡紅地には白の縦絞りが入った得もいえぬ見事な美しさである。樹齢を経たものは巨樹となり、咲き終えたあとで花姿そのまま落花、ハラハラと花弁を散らし、その珍しさが賞美された所以である。 苔上に惜しげもなく花を散らす椿
加藤清正が太閤秀吉の北野大茶会の折に献上した
この地蔵寺の椿は、樹齢400年の一世は1983年(昭和58)春、惜しくも枯れ、現在は樹齢約120年の二世が往時の美しさを甦らせている。椿は加藤清正が太閤秀吉の北野大茶会の折に献上したものである。
春風に花弁を樹下一面に散らし五色の絨毯を敷きつめた散り花は風情は贅を極めた幸せの一時であった!
<地蔵院>
住所:京都市北区大将軍川端町2 電話:075-461-1263
拝観:参拝自由、9:00~16:00
交通:市バス 50番205番「北野白梅町」下車、徒歩2分。
障害者:可
駐車場:なし

0 件のコメント: