江戸時代から御所内を神輿が巡行していたが、都が東京にうつり御所内の巡幸は明治時代に途絶えていた。2年前から今出川御門の朔平門（さくへいもん）に三基の神輿が復活している。
京都御所の北側にある朔平門では三基の神輿が高々と差し上げられると大勢の観衆から拍手が沸いた。
上御霊神社の祭礼･御霊祭巡幸は2回目であり、今回は北大路烏丸交差点と北大路新町付近まで足を延した。氏子範囲が広く、その広い巡幸範囲は5コースもあり毎年変更していると耳にした。
巡幸行列は約600人で“葵祭”に匹敵するほどで、獅子舞や4つの剣鉾、御剣行列・八乙女や御神宝行列・稚児童子あと牛車、若武者行列氏子町を練り歩いた。巡幸の行列は先頭に触太鼓が来る。氏子地域に三基の神輿が元気いっぱいに練り歩く、威勢の良い「ホイトッ･ホイトッ」の掛け声が街々に響き渡って聞こえてくる。
一昨年から復活した、京都御所内を巡行する三基の神輿は午後5時すぎ今出川御門から参入した。御所北門の朔平門前では大勢の人々が見守るなか、神職と法被姿の担ぎ手が拝礼し、担ぎ手たちの威勢のよい掛け声が響くなか、神輿を上下に揺らすと観客からは歓声があがった。
ところで、小山郷、今出川口の二基の神輿はホイットー、ホイットーと言う掛け声だが、末広神輿の一基は、速いテンポでエライヤッチァ、エライヤッチァと言う！
左右三ツづつある「大きな鈴」が自慢の神輿で、本殿の形をした刈又の形式、さらに拝殿で暴れるのを防ぎ黒棒に縄を巻いて、その縄を肩にかけ神輿を引き上げる全国でも珍しい祭の担ぎ方といわれている。
勇壮な神輿の差し上げが行われ、午後6時、今出川河原町方面へと向かい、辺りは熱気にあふれていた。毎年5月18日に御霊祭は行われるため、各氏子町の町衆や参加の子供たちは学校が臨時休業になるという。（完）
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