2011年5月16日月曜日

ダウン症の天才書家・金澤翔子書展

天才書家・金澤翔子書展が京都・建仁寺で5月7日から14日まで開催された。
天才書家・金澤翔子書展が開催された京都最古の禅寺・建仁寺で書展京都の名刹、建仁寺にある国宝「風神雷神図屏風」と書家の金澤さんが二年前に「風神雷神」を奉納し展示されている書がある。国宝の風神雷神図屏風奉納した「風神雷神」の前で金澤小蘭さん
今年も鎌倉の建長寺と建仁寺において「寒山詩」と題した書展を開いた。
無邪気で遊ぶダウン症の彼女だが“じゃんけん”のルールも覚えられないという。みんなが楽しそうにしていることが、嬉しい・・・彼女に勝ち負けは関係ない。
彼女の無垢な心から生み出された書が、多くの人々に深い感動を与えている。重巌雲雷白雲幽石
1985(昭和60)年6月彼女は東京で生まれた。やっと生を授かった彼女だったが生まれてすぐダウン症と診断され母は絶望し親子心中を幾度となく考えたという。
そして母は5歳の時、自宅に近隣の子たちを集め書道教室を始めたという。彼女は習いことをことごとく断られ、母は同年代の友たちを作ってあげたかったという。白雲中石磊磊(はくうんのなか、いしらいらい)寒山寒氷鎖石(かんざんはつめたく、こおりはいしをとざす)
小2の運動会の時、転倒した子を助けて他人と競い合わない彼女の優しさ性格だった。だが突然学校から転校を勧められた。一般社会からの拒否、ダウン症の知的障害のため4年生で学校は断られ、親子には書道しか道は残されていなかった。
書に邪心がない少し違った書き方で・・・1995(平成7)年のとき、般若心経を書き、10歳で全日本学生書道連盟展に「花」を出品。父は彼女が20歳になったら個展をしてあげたいと言っていた矢先、心臓発作で他界した。父が思い描いた彼女の未来を見る事はできなかったが、わが子の将来を信じる希望を託す夢が実った。
また味があってよいいま建仁寺は5年越しで屋根を葺き替えている
16歳のときと17歳のとき、金賞を受賞している。
2004(平成16)年19歳には雅号を取得「小蘭」と名乗る。2006(平成18)年10月、神奈川県鎌倉市「建長寺」に額装“慈悲”を奉納、三年6ヶ月後、個展を開いた。また2009(平成21)年10月、建仁寺に書「風神雷神」を奉納されて個展を10日間開催した。昨年は両寺において「般若心経展」を行っている。
天使の正体が新刊であるCD付きの本が出版している
彼女は、想像していたよりも小柄な人だったが明るく素直さに加えて、人の心を思いやる豊かな光を注ぐ力を持っていると思えた。身の丈を越す大書をするパワー、墨をタップリ含んで重くなった大きな筆、どの書を見ても躍動感があった。
なおTBS・TV金スマの放送やテレビ朝日の「徹子の部屋」で話題になり放送された。
「愛にはじまる」文・金澤泰子 書・金澤翔子 CD付き 
         ISBN4-8248-1289-1 1300円 株ビジネス社
「天使がこの世に降り立てば」 1200円 かまくら春秋社 刊
「天使の正体」1200円 かまくら春秋社 

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