2009年3月29日日曜日

旧・閑谷学校(しずたに)


閑谷学校”国宝”講堂
聖廟の前の「楷(かい)の木」岡山県備前市閑谷に1670年開校の日本で一番古い庶民の学校があった。
私は以前TV放送を観て一度は訪れたいと思っていた!
奇しくも閑谷学校は友人の故郷であり、私の抱いていた念願が叶ったのである。
閑谷学校は、備前藩主池田光政が創設した。聖廟、大成殿・孔子像がある
さくらの花が咲きかけていた武士の子弟が学ぶ藩校は岡山にもあったが、藩直営の学校・閑谷学校は初めから庶民の学校・地方のリーダーを育てる学校として、寛文10年(1670)に作られた。身分制度が厳しかった江戸時代中期において、武士だけでなく農民など庶民をはじめ、他藩の者に対しても門戸を開放した学校としては世界最古の庶民の学校とも言われている。当時としては先進的な教育機関だった。
二段重ねの屋根にある二対の「しゃちほこ」の鯱はこの門だけでその凛とした姿は印象的だ。またの名を鶴鳴門。この学校の正門をくぐると、俗世間を離れた別天地が広がった・・・この校門の建築物、二段重ねの屋根にある二対の「しゃちほこ」の鯱はこの門だけでその凛とした姿は印象的だ。また門を開閉する時、鶴の鳴き声に似た音がするので、鶴鳴門とも呼ばれている。

                        建物の瓦は備前焼製であり、備前焼瓦は1700年ころから焼き始められたと言われている。閑谷学校では、10万枚の備前焼瓦が使われている。
現在の瓦は昭和34年から37年にふき替えられたものであるが、元禄時代、破損した元禄瓦が無断で持ち出されるのを防ぐ為、古い瓦は学校内のある場所に埋められてしまったという。創設者池田光政を祀っている閑谷神社
大成殿には孔子像が安置されている。学校校門をくぐり、中庭を挟んでほぼ正面にあるのは聖廟、大成殿・孔子像と東に閑谷神社入り口。閑谷学校の創設者池田光政を祀っている。
聖廟は孔子廟または西御堂ともいい、閑谷学校では最古の建物で貞享元年(1684)大成殿には元禄時代に鋳造された孔子像が安置され毎年10月第4土曜日拝観できる。
聖廟の前には種で育てた一対の中国原産の珍木「楷(かい)の木」がある。
楷の木:ウルシ科の落葉高木。中国、曲阜の孔子廟の植樹と伝える。
閑谷の秋を彩る紅葉は最高にきれいだろう。国宝内部は拭漆で仕上げられており、床板は顔が写るほど磨きあげられている。
築後300年の歳月を全く感じさせず講堂は荘厳さを保っている。閑谷学校講堂は、元禄14年(1701)備前藩主池田綱政(光政の子)が完成した。入母屋造で備前焼の瓦が美しい。
閑谷学校は(国宝)に指定されており建築物の中でもっとも重要な建物である。
講堂の周囲は回廊をめぐらし、木部は全て拭漆(ふきうるし)で仕上げられており、床板は顔が写るほど磨きあげられている。丸柱10本の欅も当時の儘である。建築後300年の歳月を全く感じさせず講堂は荘厳さを保っている。 団体さんの方たち
講堂正面の壁に「定(国宝)」と「朱子公学規」がかかげられ東側には「克明徳」の額があり、学生たちは儒学「朱子学」を学んだ。
団体の方たちが説明を受けていた。座り方から手解き受けて論語を一つ、大きな声で、「過ちて改めざる、是を過ちと謂う」を復唱していた!
講堂の隣には、習芸斉・飲室があった。広い講堂の中では火の気が無く冬はさぞ寒かったと想像される。
飲室は師匠・生徒の休憩室で中央には1m四方の花崗岩をくりぬいた炉(ろ)があるが、「斯炉中炭火之外不許薪火」と刻まれていて、生徒はこのきまりを忠実に守り天井は少しもくすんでいない。
石塀(せきへい)は元禄14年(1701)の建造で高さ、底部の厚さ共に2mのカマボコ型の石塀で、敷地の周囲を巡って765m続いている。日本では珍しい工法で中国の影響を受けて作られたといわれている。石塀(せきへい)は敷地の周囲を巡って765m続いている。
花崗岩をくりぬいた炉(ろ)があるが、「斯炉中炭火之外不許薪火」さぞ寒かっただろう。また樹木も茂らない人口の丘が築かれている。これは国宝や重要文化財などを守るため「火除山(ひよけやま)」にしたという。スプリンクラーなどなかった時代、人間の知恵だった!人口の火除け山!火災は怖い現在閑谷資料館閑谷学校資料館にも行った。
閑谷学校として30年の歳月を要し池田光政が津田永忠に学校建設を命じ創設された。 石門は学校の南1kmにあって生徒たちは襟を正して登校した。記録では4mあるが今は埋没している。
判地幅7m、長さ100m藩校の象徴として設けられたと思える。元禄14年あの赤穂浪士が討ち入りのとき、新講堂が完成したのである。昭和39年(1964)閑谷校舎は閉校に閉鎖になったという。
友人の御祖父様や御伯母様も卒業生だという。私は遅まきながら閑谷学校を雰囲気を味わった様な気分がした。備前市日生町寒河(そうご)に始めて行ってみて車もない社会、閑谷学校へは片道16キロの道程、朝星・夜星で峠を越え歩いたという!勉学のために・・・
楯越山からみた日生の街日生港また友人は自宅から4,5キロの楯越山に車で連れて行ってくれた。
瀬戸内海に浮かぶ島々と日生の街を手に取るように眺め楽しんだ!
お世話になった友人宅楯越山山頂からみた瀬戸内の島々
JR新快速で2時間少々で岡山県、友人に感謝御礼、楽しい旅だった!
旧・閑谷学校
(料 金)大人300円 小中学生100円 65歳以上120円 (障害者無料)
(開 館)9:00~17:00
(交 通)JR山陽本線吉永駅/車5分 山陽自動車道備前IC/車15分 
(駐車場)普通車250台 バス13台 
(住 所)備前市閑谷748 
(電 話)0869-67-1436 特別史跡旧閑谷学校顕彰保存会

1 件のコメント:

昼行灯 さんのコメント...

こんにちは。のどかで空気がすごくきれいそうなところですね。幹線道路に程近い、ごみごみした街中に住んでいる者としては、あこがれます。いつか行ってみたいです。