2009年3月2日月曜日

渉成園内で人形作家「林一門・雛の会」

入口には白梅も、青空だ!
「林駒夫一門 雛の会」へ急ぐ人たち
28日と3月1日の両日、京都市下京区の渉成園内・滴翠軒で桃の節句を前に、さまざまなひな人形が並ぶ「林駒夫一門 雛の会」が開かれた。滴翠軒に飾られたひな人形凛とした中にも表情豊かなひな人形
渉成園は、真宗大谷派の本山(真宗本廟)の飛地境内地で、周囲に枳殻(からたち)が植えてあったことから枳殻邸(きこくてい)ともよばれた。珍しい傍花閣、桜が咲いたら美しい
双梅檐から閬風亭をみるこの地は、平安時代初期(9世紀末)嵯峨天皇の皇子左大臣源融(みなもとのとおる)が、奥州塩釜の景を移して難波から海水を運ばせた六条河原院苑池(ろくじょうかわらのいんえんち)の遺蹟と伝えられている。その後、1641(寛永18)年、徳川家光によってその遺蹟の一部を含む現在の地が寄進され、さらに、1653(承応2)年、第13代・宣如上人の願いによって石川丈山(洛北 詩仙堂)が作庭したのが渉成園のはじまりで庭園は池泉回遊式庭園。
1858(安政5)年と1864(元治元)年の二度の火災によって諸殿は全て類焼したが、1865(慶応元)年から明治初期にかけてほぼ復興され、池水・石組は創始のころとほとんどかわることなく今日にいたっておる。印月地に架かる侵雪橋
臨地亭から滴翠軒をみる園林堂を中心に傍花閣は珍しい楼門作りで、左右側面に山廊があり、階上は四畳半の部屋。天井中央には磁石板に十二支を配した図様が書かれてあるという。また臨地亭・滴翠軒と吹放しの廊下でつながり、池に臨んで建てられていることからその名前が付いた。また滴翠軒の名はその池に落ちる小滝(滴翠)から付けられた。緩やかな屋根が深く軒を差し出し、縁側が池中に張り出しているのが特徴だという!お茶室・縮遠亭の島へ渡る木造の反橋「侵雪橋」や東山から上る月影を水面に映した「印月地」池の広さは1700坪ある。
当東本願寺は度々参詣しこの渉成園にも何度となく足を運ばしている。
犬筥(いぬばこ)対だ格調高いひな人形係よりご苦労を聞く人たちその滴翠軒でお雛飾りを観させていただいた。
桐塑(とうそ)人形の「人間国宝」林駒夫氏(京都市上京区在住)は初めて耳にした!
会場の「雛の会」の係員の「福田万佐子」さんにお話をお聞きした。熱心に作品を鑑賞する人
男性の作品日本伝統工芸展と言うのがあり全国各地の林さんの弟子ら22人が丹精込めて作った出品が飾れている。福田さんのひな人形も出品しており、およそ制作期間は…人によってそれぞれ違うけれど4~5ヶ月も人形制作にはようすると云った!
格調高いひな人形と犬筥(いぬばこ)や、華やかな十二単姿で木目込みの内裏ひな、御所人形に衣装を着せ込んだり、江戸時代の古布を使った亨保びな、天平風立ちひななど、りんとした中にも表情豊かなひな人形がそっている。
古来、桃の節句には雛人形を飾る慣わしになっているが、久々に心懐かしく思えた!
来場者は38点を一つ一つ熱心に鑑賞し味わっていた。
福田さんの作品双梅檐の梅の花
人形作家の林駒夫氏は重要無形文化財保持者(人間国宝)1936年(昭和11年)である。また長女の林美木子氏は、現在稀少の大和絵師。「源氏物語」 54 帖を見事に描き上げた。
名勝渉成園をぐるりと一周してみたが1936(昭和11)年12月から国の名勝に指定されている。広い庭園内に咲く桜、楓、藤など四季折々の景観が楽しめる。
 
渉成園(枳殻邸)
交通:JR京都駅徒歩10分
   市バス烏丸七条バス停より徒歩5分
   地下鉄五条駅より徒歩7分
開園時間:午前9時から午後4時まで(受付は午後3時30分まで)
お問合せ:075(371)9210

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