2011年9月17日土曜日

南禅寺 大寧軒(だいねいけん)

大寧軒は、南禅寺の南、特別名勝「鶴亀の庭園」で知られる金地院の南隣にある。 臨済宗南禅寺派の塔頭「大寧院」は南禅寺境内にあったが、明治初期の廃仏毀釈の煽りで廃寺となり名も大寧軒となったという。 正門を入り正面の受付で障害者手帳を提示
南禅寺・大寧軒は9月30日まで特別公開中現在の庭は大寧院跡に明治末期に作られた茶庭で、明治時代の茶人、「藪内流」の家元藪内紹智(やぶのうち じょうち)が譲り受け、池泉回遊式の庭園に変えられた。庭内には風情ある茶室が建ち、飛び石の打ち方や、苑路などに趣向を凝らした露地風の庭園となっている。 明治の茶人が露地風の庭園を作庭した
左手奥に茶室の“環翠庵”がある大寧軒の正門を入り、正面の受付で料金600円(障害者手帳提示/300円)を納めた。係員が“飛び石”になっているので注意するよう促された。
左手の門を潜ると470坪の庭園が現れた。中央は池、左手奥に茶室の“環翠庵”、飛び石伝いに池に沿って散策路があり右手には主屋があった。
庭園は、広くあけた一面の構造で、優雅な曲線を持つ池と樹木の緑と苔蒸す庭がとても素晴しい。さらに奥に進むと「待合」があり、係員から説明を受ける休憩所がある。床机が並びゆっくり座って庭園を観賞できる。散策路を奥に進むと「待合」があり説明を受けられる
石造りの「三柱鳥居」が立てられ、清水が湧き出ている庭園の池に取り込まれている豊かな水は琵琶湖疏水を引き込んでいる。
その流れの中に石造りの「三柱鳥居」が立てられ、清水が湧き出ている。この鳥居は「京都三珍鳥居」の一つで、右京区太秦の古社「蚕ノ社(かいこのやしろ)」の鳥居を模して造られ、ふつうの明神鳥居を三角形に組み合わせ、平面は正三角形となっている。珍しい形の「三柱鳥居」は印象的な眺めを作り出している。手水鉢に写った青空
大寧軒の見取り図庭内に立つ茶室「環翠庵」と様々な形の灯篭が配し、自然石を利用した手水鉢など珍しい石造物が点在している。特に庭石の一つ“玄武岩”は兵庫県玄武洞(天然記念物)の柱状列石も九段重ねであり珍しい鉱石である。キノコが生えていた
灯篭と滝東山三十六峰の一つ、大日山を借景に南禅寺・大寧軒の敷地は687坪、庭園は470坪で、沿路に沿ってぐるりと廻れ、三柱鳥居が佇む静かな庭園は名園であった。 玄武洞(天然記念物)の柱状列石
地下鉄蹴上駅から「ねじりまんぼ」のトンネル過ぎると左側に直ぐ大寧軒南禅寺「大寧軒」は通常は非公開だが2011年“京の夏の旅”文化財特別公開の企画により9月30日まで公開されている。
<大寧軒>京の夏の旅
期間:2011年7月9日(土)~9月30日(金)
時間:10:00~16:00
料金:大人600円 子供300円
お問合せ:075-752-0227

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