2012年3月17日土曜日

洛東 東福寺涅槃会

東山区の東福寺は臨済宗東福寺派の大本山で、山号を慧日山(えにちさん)と号する。京都五山に数えられる禅寺で、寺名は奈良の東大寺と興福寺の両寺から一字ずつ取って東福寺となった。本堂
門を潜り方丈へ進む本尊は釈迦如来、開基は九条道家で、開山(初代住職)は聖一国師円爾(しょういちこくしえんに)である。塔頭は多く25か寺を有する大寺院で秋には紅葉の名所として有名な場所となっている。お釈迦さまの命日を偲ぶ涅槃会の法要が営まれた。お釈迦さまの周りには嘆き悲しむ僧侶・弟子たち
縦12m横6mの巨大掛け軸は迫力がすごく本堂中央に掲げてあった旧暦の2月15日にお釈迦さまは亡くなったとされ、この時期、毎年東福寺の平常非公開の本堂が公開され、お釈迦さまの入滅の様子を描いた、室町時代の画僧「明兆」作の大涅槃図が正面に掲げられ参拝者を迎えた。普段は非公開の本堂も3ヶ日間は上がることができ、お目当ての縦12m横6mの巨大掛け軸は迫力がすごく本堂中央に掲げてあった。満月の日、沙羅双樹(さらそうじゅ)の下で横たわるお釈迦さまの周りには嘆き悲しむ僧侶・弟子たちや多くの動物たちが描かれていた。ネコのアップ、可愛い猫ちゃん!
少し分りずらいが象の前足の下にネコがいるこの涅槃図には通常の涅槃図には見られない「猫」の姿も描かれており「猫入り涅槃図」と呼ばれている。普通涅槃図には「猫」のは絵ないが、これを作成していたときネコが絵具の場所を教えてくれ、明兆がこっそり描いた大変珍しい謂れがある。保存状態も良く素晴らしい涅槃図で、こころ穏やかにお釈迦さまの入滅の絵を観賞した。堂本印象筆による蒼龍の図
寺名は奈良の東大寺と興福寺の両寺から一字ずつ取って東福寺となったまた本堂天井には「蒼龍の図」が描かれてあり龍を真下から見て迫力満点、堂本印象画伯による作品でこれも見事だった。殆どの寺社は堂内撮影禁止なのに東福寺は本堂内部、写真撮影はOKで感謝であった。また1425年(応永32)の再建で、現存する禅寺の三門としては日本最古のものもあったが所用で拝観できなかった。期間中は国宝三門・国宝龍吟庵・法堂の特別拝観も同時に行われる。現存する禅寺の国宝・三門は日本最古のもの
東福寺には、画僧「明兆」の遺言で桜の木は植栽しておらず、山門の周囲には梅の木が数本あった。ご参拝に訪れた人々は大涅槃会を熱心に見入っていた。
<東福寺涅槃会>
開催場所:東福寺 法堂
住   所:京都市東山区本町15-778 電話:075-561-0087
開催期間:2012年3月14日~16日
開催時間:9:00~15:30、最終日/~15:00
拝観料金:境内散策自由、法堂無料
     但し・国宝三門/500円、国宝龍吟庵/方丈庭園/通天橋/400円
交   通:JR奈良線「東福寺駅」から徒歩10分
     市バス「東福寺」バス停徒歩10分

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