2009年6月26日金曜日

天得院 キキョウの花

八重のキキョウ
東福寺塔頭の天得院入口京都・東山の東福寺塔頭の天得院は、キキョウの寺としても親しまれている。
緑の濃さも増し枯山水庭園ではスギゴケが一面に広がりキキョウ(約300本)が咲き青紫や白の可憐な花の見ごろを迎えている。瓦には「桔梗」紋
青紫や白色に凛と咲くキキョウの花が美しい天得院は南北朝時代、東福寺住持無夢一清(むむいつせい)禅師によって創建された。慶長19(1614)年、 臨済宗東福寺の塔頭で、文英清韓長老が住持となった。清韓は豊臣秀吉、秀頼の学僧として寵遇され、秀頼の請に応じて方広寺の鐘名を撰文したが、銘文中の「国家安康、君臣豊楽」の文字が徳川家康の怒りを招き、寺院は取りこわされた。現在の堂宇は天明9(1789)年に再建されたもので、明治元(1868)年には山内の塔頭本成寺と合併して今に至る。 キキョウと緑鮮やかなスギゴケが調和する
眼を奪われる方丈庭園の桔梗
また種田山頭火や尾崎放哉を輩出した荻原井泉水の句碑もある。
石のしたしさよしぐれけり井泉水 この句は当院隠棲したときに詠まれたもので句碑は亡くなった昭和51年に建立したとある。
桃山時代に作庭された枯山水庭園は、一重や八重のキキョウの花が咲き乱れている。
小さな背丈のキキョウ荻原井泉水の句碑
初夏の風物詩、青紫や白色に凛と咲くキキョウの花が美しい!
天得院は青紫や白のキキョウと緑の鮮やかなスギゴケの美しさが調和する小さな寺である。塀の外側には二度咲きの萩と紫陽花が咲き、天得院は知る人ぞ知る花の名所である。二汁五菜の「桔梗膳」も味わえる。
いま「桔梗を愛でる特別公開」中である。
縁側でゆっくりと腰を下ろしキキョウを楽しんでいる華頭窓からキキョウを見ると天得院では寺院を開放し、訪れた人たちに縁側でゆっくりと腰を下ろし初夏の眺めを楽しんでもらえるよう、ライトアップやすず虫も用意している。
その他の写真
「桔梗を愛でる特別公開」
■場 所:東福寺・天得院
■拝観時間:9:00~21:00 ライトアップ:日没~20:30(受付終了)
■期 間:6/12(金)~7/17(金)
■拝観料金:300円
 お茶席:500円「桔梗膳」3000円(11:00~14:00)要予約
■アクセス:市バス208・202「東福寺」下車徒歩10分
      JR奈良線・京阪電車「東福寺」駅下車
■お問合せ:075-561-5239

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