2009年1月5日月曜日

下鴨神社・「蹴鞠(けまり)初め」

京都の社寺では新春の初もうでが行われている。
私は10時30分「蹴鞠初め」を観るために下鴨神社に着いた!
午後13時30分からだと言うのに、すでに観客は良い席を押さえていた。
運よく一番前の4人掛けのイスの1つが空いていた。ラッキーだった。
京都市左京区出町柳、下鴨神社・正式には「賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)」と呼ぶ。境内を取り囲んでいる森全体が史跡。「糺(ただす)の森」12万4000平方㍍(東京ドーム約3倍)。
平安京以前の原生林の植物を伝える貴重な自然林で、本殿2頭(国宝)と社殿53棟(重要文化財)を含め平成六年に世界文化遺産に指定された。
葵祭の神社でもある。
下鴨神社の御神紋は「双葉葵」。御守など様々に使われているが昔は「あふひ」と書かれ「あう」は「会う」、「ひ」は神さまのお力を示す言葉で神さまの大きなお力に会う植物が「あふひ=葵」であると伝えられたという。一直線にのびた参道。
突き当たりに朱の鮮やかな鳥居と楼門が見える。参道の左手には小川(御手洗川)を挟んで、馬場がある「流鏑馬(やぶさめ)神事」が行われる。
鳥居の手前で御手洗川を渡る。この川の源流が御手洗社で、社の前に「みたらしの池」がある。葵祭に先立った際王代が禊をするところでもある。また、この名前が「みたらし団子」の発祥といわれている(みたらし池に湧く水の泡を人の形にかたちどったもの)。
伊勢神宮と同じように式年遷宮という行事があり、21年毎に建て直しを行っている。「大炊殿(おおいどの)」「葵の庭」も特別公開中である。
  
ところで平安時代に貴族の間で流行した蹴鞠を奉納「蹴鞠初め」が王朝衣装を身にまとった鞠人たちによって優雅に披露された。
白い鞠が高く上がるたびに、初詣客らから歓声があがった。


四隅に竹を立てた15メートル四方の鞠庭(まりば)を社殿前に設け、色鮮やかな水干に烏帽子(えぼし)の王朝装束をまとった「蹴鞠保存会」の会員が「アリ」「オウ」の掛け声とともに、シカ革製の鞠(直径約20センチ、重さ約120グラム)を蹴り上げていく。開始前には、古式豊かな儀式が執り行われた。
蹴鞠は8人構成で、鞠人たちは一人ずつ鞠庭に出て行く。始まる前に、2~3回鞠を蹴って練習…
いよいよ蹴鞠の開始だ!
報道・アマチュアカメラマンのシャッター放列の瞬間だ!
周囲の初詣の多くは蹴鞠を観る人たちでいっぱいだった。
勝ち負けを争うものではなく、また制限時間もなく、平安貴族の間で自由に楽しむ遊びでもあったが、蹴り方には様々な規則があり結構難しく感じた。
繭形の鞠は思うように操れず、観客席に飛ぶことも…空気も一杯に入っていなくて紙風船のような感じだった。鞠が地面に落ちないで長い間蹴り続けられた時には、観客から大きな拍手が送られた。長時間にわたって行われた「蹴鞠初め」も少しアクシデント(鞠人がネンザ?)があったが幸い大事にならずに終了した。

蹴鞠の始まる前、一番前の席を取る事ができ3時間以上待った会があった!
周囲は奈良県生駒市からの老年の男性、写真撮影が趣味らしく高価な一眼レフの話で持ち上がっていた!その連れの方はソ連・シベリアからの留学生、三月には帰国すると言う。
三重県鳥羽からは2年連続来たと言う4人連れの老年女性たちも…おった!
4~5重の人垣で物凄い超満員には驚いた。
この正月、蹴鞠の歴史や下鴨神社などの詳細を知り今回初めてスポーツ感覚で「蹴鞠初め」を見ることが出来た。

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