2017年6月16日金曜日

真如堂 菩提樹と沙羅の花

正式名称・真正極楽寺(真如堂)は今(14日)、菩提樹の花が見ごろを迎えている。本堂正面に植えられており、樹齢は200~250年と云われている。
お釈迦さまが菩提樹の下で悟りを開いたといわれ、仏教では聖なる木の一つとされている。
インドの菩提樹とは種類が異なるが、中国や日本ではシナノキ科の高木を「菩提樹」と呼んでいる。
毎年6月半ば、葉脇から散房状の集散花を下向けに出し、淡黄色の小さな乳白色の花が鈴なりにぶら下がり、甘い香りを境内に漂わせている。
花はすぐに結実し、7~8ミリに生長、秋には茶色く熟し、同堂では「実が2つ以上付いているものを財布に入れておくとお金が貯まる」などという言い伝えがあるという。
久しぶりに同寺の「涅槃の庭と隋縁の庭」に入った。

涅槃の庭と隋縁の庭。
左は「釈迦三尊像」は、浄土宗系の僧、厭求(えんぐ)によって製作ものだという。右の涅槃会は、釈迦入滅(亡くなった)にあたる陰暦2月15日で日本では月遅れの3月15日に「涅槃図」がかけられ、法要されている。涅槃図は、縦6メートル、幅4メートルの極彩色が施されたもので、1709年(宝永6)、浄土門の高僧厭求らによって制作。画面下部全域には多くの動物や魚類・昆虫などが手向けの花をくわえたり、手に持ったりして釈迦の死を悼んでいる様子が描かれ、その数は127種類にも及び、涅槃図では日本最多であろうとされている。
独特の甘い香が漂う菩提樹を見上げ、綺麗なクリーム色の花は左京区の「区民の誇りの木」になっている。
夏椿といって沙羅とは別の種類の木で‘朝に咲いて夕べに散る’というはかない運命から、仏教の無常観を表す花とされている。 (6/14撮影)

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