北区の街起こしの一環として商店街のあちらこちらで妖怪ストリートと呼ばれる大将軍商店街がある一条通西大路の南角にある地蔵院は、通称「椿寺」の愛称で親しまれている。
春「五色八重散椿」と「紅しだれ桜」が咲くころ大勢の参拝者や観光客が訪れている。浄土宗の寺院で726(神亀3)年に行基(ぎょうき)が建立したのが始まりで秀吉公の命により1589年(天正17)にこの地、一条紙屋川に移された。
ツバキの花を“吉祥花”として賞でる文化は室町・桃山時代、宮廷や武家の間にも広がりをみせ、五色八重散椿は、薄桃色や白に咲き分け、最も珍重されたという。
同寺の椿は、加藤清正が太閤秀吉公の北野大茶会の折に献上したもので、八重咲きの花は白と淡紅に咲き分け、白地に淡紅、淡紅地には白の縦絞りが入った得もいえぬ見事な美しさの散椿である。
樹齢400年の一世は、惜しくも枯れ、現在は樹齢約120年の二世が往時の美しさを甦らせている。 花姿は咲き終えたあとでそのまま落花、ハラハラと花弁を散らし、その珍しさが賞美されている。
<五色八重散椿と枝垂れ桜>
場 所:地蔵院(椿寺)
住 所:京都市北区大将軍川端町2
電 話:075-461-1263
拝 観:参拝自由9:00~16:00
交 通:市バス「北野白梅町」下車、徒歩すぐ
障害者:可
駐車場:なし
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