藤花祭は淳和天皇が、境内で「藤花ノ宴」を催された故事の因み、古式のままに行われる大祭である。
「藤花ノ宴」は宮中で藤が満開のころ、藤の花を愛でる宴を催したもので源氏物語や古典文学にも多く描かれている。
晩春の日の暮れかかるころ、少人数の「献幣使(けんぺいし)」と「斎女(いつきめ)」と呼ばれる少女が、それぞれ「衣冠単姿」「緋袴・小袿姿(こうちぎすがた)」の公家衣装に身をただした随員・童女等を従えて参拝となった。
藤花祭の儀式で古儀を再現した優雅な祭りで、雅楽が流れるなか平安装束を身に纏い厳かに執り行った。境内の西方にある旅行安全の神としても知られる“還来(もどろき)神社”にも祈願、また童女により神楽が奉納された。
正装の「斎女(いつきめ)」と少女は現在中学三年で、19:00ごろ本殿前に出てきてお払いを受けたが写真は暗く上手く撮影できなかった御神前は京都御所「飛香舎(藤壺)」より拝領した若藤や冷泉家、近衛家、嵯峨家、宝鏡寺門跡、橋本家ご寄進の藤花もあった。なお、藤花祭の「藤かずら守り」は延命長寿、災難除け、家内安全の御守として当日限り授与される。
<藤花祭 西院春日神社>
住 所:京都市右京区西院春日町61 電話:075-312-0474
境 内:18:00~19:00無料
交 通:阪急西院駅/嵐電西院駅より徒歩約3分
市バス西大路四条バス停より徒歩約3分
駐 車場:自家用車10台