この地は極楽寺薬師堂の旧跡で、応仁の乱により荒廃していたが、1655(明暦元)年、元政上人が瑞光寺と名付けたといわれている。
元政上人は京都の生まれで、俗名石井といって彦根藩に仕えた武士であったが藩士の身分を捨てて妙顕寺の日豊の門に入った。
後に出家してここに草庵を建て、父母を引き取って孝養に努め、学者、文人、又は孝子として知られるようになった。 母親の死の直後、寛文7年に46歳で没した。上人の墓は境内の西隅にあり、遺命よって竹を三本立てただけの簡素なものである。
本堂の寂音堂は、丸みを帯びた萱葺屋根の建物である。堂内に安置する本尊釈迦如来坐像は、中正院日護上人の作で、胎内に法華経一巻及び五臓六腑を形作ったものが納められている。 毎年三月十八日には「元政忌」が行なわれ、上人の遺品等が公開される。
萱葺きの山門は元政上人より代々伝わっていて、その前には椿に花が落下していた。萱葺の山門から一歩中に進むと目の前に鮮やかな枝垂れ桜の大きな木があり、左手には梵鐘があり至福のときを感じた。
住職さんが見送りのため姿を見せ、会釈を交わしたが、住職さんの息子さんも修行した傍ら寺子屋で英語を教えているという。
深草の瑞光寺のしだれ桜は‘知る人ぞ知る穴場’ で真っ青な青空が好く似合っている。 ブログ仲間のUさんが素晴らしい「枝垂れ桜」を教えてくれた。(4/1撮影)
<瑞光寺のしだれ桜>
住所:京都市伏見区深草坊町4
電話: (075)641-1704
拝観:境内無料
交通:市バス 南5番「龍谷大学前」徒歩約10分
地下鉄烏丸線「竹田」駅東口より臨時南5、「坊町」下車すぐ
京阪本線「深草」駅より徒歩8分・JR奈良線「稲荷」駅より徒歩7分
駐車場:あり
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