つづく・・・今熊野にある新(いま)熊野神社の熊野詣の行列の一行は東大路通今熊野バス停を北へ向った。
神社の南側には樹齢840年という巨大な樟(くす)の木の森が見え、樟の木は熊野から移植したといわれ後白河上皇のお手植えのご神木で健康長寿、特に腹を守護する神・安産の守り神として信仰されている。
紀伊半島南部の熊野三山を参詣する熊野詣は、浄土信仰が増えるにつれ公家や武家上流社会の間で盛んに行われたという。
当神社の深い歴史を垣間見て、神幸祭の行列の一行は、いよいよ今熊野の登り坂に入った。
先頭の七人巫女は榊と御幣で行列を観るために表に出たところ、地域一帯を隅々までお払いする。筆者も巫女にお祓いを受けた。
街並みは狭く曲りくねって登っていく一際、槍持ちの威勢の好い声が響き渡った。ことしから新調になった華やかな12人の女官衣装を観ようと各家庭の人たちで賑やかになった。氏子の方にお聞きすると以前は馬もあったが、落馬後取り止めになったという。
剣神社に向かう前、行列の一行は休憩になりお茶を一福授かった。また巫女や女官の記念撮影もすんで獅子舞奉納も行われたが、この獅子舞は格別であった。
行列の一行はさらに坂上の剣神社をめざし4時ごろまで熊野詣は続いた。新熊野神社の梛(なぎ)は「災難をなぎたおす」木とされ、「梛に烏」が社紋になっている。
<熊野詣>
新熊野神社
住 所:京都市東山区今熊野椥ノ森町 Tel:075-561-4892
開門時間:24時間
拝 観:境内自由
交 通:市バス今熊野バス停下車 徒歩すぐ
駐車場:裏側に参拝者用有り
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