2010年2月6日土曜日

蘆山寺 節分・鬼法楽

節分の鬼の法楽で有名な廬山寺は、市バス「府立病院前」で下車し広小路通を西へ向って寺町通を北へ進むと山門が見える。
節分の鬼法楽
蘆山寺の大師堂蘆山寺は、寛政6年(1794)頃に再建されたのが現在の堂宇である。
円浄宗の大本山で、天慶元年(938)慈恵大師良源(元三大師)が北山に開き、興願金剛院と称した。その後、廬山天台講寺と改められた。
正面は大師堂で元三大師像(大師自作)、聖観音像(伝教大師作)、不動明王像(弘法大師作)などを安置している。
本堂には本尊の薬師如来坐像(聖徳太子作)が祀られている。黒鬼は大槌を持っている青鬼は大斧を持っていて怒っている
毎年二月節分会で、大師堂において、通称「鬼おどり」と呼ばれる「追儺式鬼法楽」が営まれる。本堂の前には特別な舞台が作られ、「鬼おどり」は15時からだが、霙交じりの巌冬の最中、2時間以上も時間があるというのに、カメラマンたちは準備万端といった感じで場所取りをし、早くも鬼たちの登場を待っていた。
狭い境内にはすでに沢山の人が集まっていた。本堂に入る三鬼松明持ち、右手は宝剣は赤鬼
ドン、ドンと太鼓の音が響くなか、開祖元三大師が宮中で三百日の護摩供養をされた時に、三匹の鬼(赤鬼=貧欲、青鬼=怒り、黒鬼=愚痴)が出現。
その三鬼を独鈷、三鈷の法器でもって退散させたという故事で、松明と宝剣を持った赤鬼、大斧を持った青鬼、大槌を持った黒鬼がドスン!ドスン!ドスン!と四股を踏み、観客を睨みつけ、威嚇するように暴れながら、歌舞伎役者の様な見栄きりのポーズをとり本殿へと入っていく。
独特の歩き方で登場した鬼おどりのユニークな踊りを披露した。 破魔矢で四方に向ける手には武器も無い!
この独特の節分行事は、鬼を祓うことによって一切の厄難を追い払うとされ、京都の節分神事の一つに数えられている。
鬼たちが堂内に入ると護摩供養が行われ、続いて追儺師が邪気払いの破魔矢、祈願文を読み上げて弓矢で四方向に呪いをかけて、魔を封じ、世界平和、福寿増長を祈願する。法弓を放つと、鬼たちは本堂から回りながら逃げ出し退散した。よく見ると、三匹の鬼たちは手に武器を持っていなった。 鬼のお加持
福餅と蓬莱豆撒き鬼たちが退散したあと、福娘や僧侶らによって、福豆と福餅が撒かれると、境内は争奪戦が繰り広げられた。
また“鬼のお加持”も行われ、お加持をする人々は順番を待ち、一人一人「悪いところ、治してほしいところ」を告げ、お加持を受ける方たちで一杯であった。
なお本堂前の庭は「源寺庭」と呼ばれ、境内地全域は紫式部の邸宅跡である。
紫式部はこの地で育ち結婚生活を送り、「源氏物語」を執筆したとされ、式部を偲び「源氏庭」と称している。
京都・蘆山寺の節分会・追儺式鬼法楽は通称「鬼おどり」と云われているが、境内は動く隙間もないぐらい大勢の人々で埋め尽くされていた。
<廬山寺>
住所:京都市上京区寺町広小路上ル TEL075-231-0355
交通:市バス 府立医大病院前下車(河原町通)

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