2008年12月26日金曜日

北野天満宮・終い天神

雨が上がったのを幸いに京都市上京区の北野天満宮に行った。
25日は最後の縁日「終い天神」があった。 
菅原道真公をお祀りした神社。
平安時代中期より北野に菅原道真公の御霊をお祀りしたのが始まりとされている。
菅公は「和魂漢才」の精神を以って学問に勤しまれ、幼少の頃より文才を表し、朝廷の官吏として活躍された。永延元年(987)一条天皇の令により初めて勅祭が執り行われ「北野天満宮天神」の神号を得た。寛弘元年(1004)の一条天皇の行幸を初めてとし、代々皇室の御崇敬を受け、江戸時代には寺子屋など、学問の神様として「天神様」が親しまれている。

中でもこの師走恒例の「終い天神」は新巻鮭やおせち料理の食材・縁起物の松竹梅を商う植木の店など、お正月準備をする人々で境内参道は賑やかだった。
参道周辺の露店では威勢の良い声が飛び交っていた!
また、梅の名所としても知られている。
「東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花 主(あるじ)なしとて春を忘るな」と詠まれた菅公は、ことのほか梅を愛でた。
北野天満宮には約2万坪の境内に50種約2,000本梅がある。早咲きの梅は12月中句頃からつぼみがふくらみ始めている。寒紅梅等が寒さの中、春を告げるかのように咲き始めた。
私は新聞で“寒紅梅”を知って観に来たが、場所が解らず居合わせた宮司さんにお聴きした。
寒空に一輪、紅梅の美しい花が健気に咲き誇っていた!
いつもの年は、年明けから咲き始めていたそうだが今年は2週間も早いという。
梅苑は例年2月初旬から公開され紅梅・白梅・一重・八重等の順に咲き始め、2月中旬から3月初旬までが最も美しい時期となる。楽しみだ!
それに、来年は丑年。菅公の使いとされる“撫牛(なでうし)”は境内には二十数体あるという。心無い方に壊された牛の石像もようやく間に合って奉納されている。
この撫牛で頭をなでると賢くなりもっぱら受験生たちに親しまれている。また信仰深い方には痛いところをなでるとご利益があるとされ参拝者たちからしきりに撫でられていた!
25日縁日には200ヶ所もある燈籠にロウソクが灯される。
余談だが、21日東寺の弘法さんと25日の天神さん、どちらも縁日があるが両日好日にならなくどちらかが雨天の日にあたる。
寒紅梅も観た!来年の干支、撫牛も…感謝である。
京の年の瀬を彩る歳末の風景である。

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