2008年12月3日水曜日

京都/大原/八瀬・瑠璃光院

叡山電鉄、八瀬比叡山口駅より高野川の清流に沿い、橋を渡ると
「三条実美公ゆかり」瑠璃光院が目に入った。


先日、俳優・長門裕之さんがTV放送で「京都の紅葉(瑠璃光院)」を“隠れた穴場”として紹介をしていた!早速、観ることにした!
この瑠璃光院は期間限定「127日(曜日)」とあって残り少ないのだ!
今年は10月1日から秋の特別拝観となっていて、各TV放映もやっていたが全く知らなかった!
ここ「やすらぎ」と「いこい」の郷「八瀬」の地は「矢背」とも記されるように、壬申の乱で背中に矢傷を負われた大海人皇子(天武天皇)が「八瀬の釜風呂」で傷を癒された。また平安貴族や武士たちにも「やすらぎ」の郷として愛されてきた処だった。記録によれば、本願寺歴代門跡もしばしば訪れた。明治の元勲三条実美公は、当時の庵に「喜鶴亭」と名付けて直筆の命名額を下された。(瑠璃光院に現存)
1万2千坪の敷地に延240坪の数奇屋造りは大正末から昭和初期に大改築した。棟梁は中村外二、築庭は佐野藤右衛門。 その後現在まで、日本情緒あふれる名建築、名庭として多くの人々に親しまれてきた。
山門には、右に無量壽山・光明寺 瑠璃光院、左には茶庵・喜鶴亭とあった。
ゆっくりと登る参道の傾斜地には「すべる」の注意書きがあった!楓紅葉が落葉して苔が美しかった。玄関前の池、山露地の庭は、十三重の塔。紅葉が織りなす光景が素晴らしかった!
ボヮンという銅鑼を鳴らす人!その日は、大勢の観光客拝観と紛れて私は障害者手帳を提示。拝観料は400円。抹茶付きもあったが静寂を楽しむ暇など無かった!
順路を左に、2階の書院、「瑠璃の庭」にあがった!「うわ-きれいー」固唾を呑んだ!カメラマンがシャターをパチパチ押す!
そんな中、一心不乱にお経「正信偈」を模写する方々もおった。

2階から1階に降りると毎年数点ずつ公開だが、数百年の歴史を有する当寺の寺宝の数々…。それに八瀬名物「かま風呂」日本式蒸し風呂の原型であり、現存する希少な遺構だそうだ。南蛮屏風、阿弥陀三尊来迎図、阿弥陀如来像(右足を少し前へ出している)記念に御朱印を押す処もある!


臥龍<がりょう>の庭である。眺める人の心を解放し、昇運の兆しをもたらすと言われる、 池泉庭園。しばし、沈黙の境地!
最後は茶庵「喜鶴亭」由緒ある茶室。
千家第六代覚々斉原叟好みの佇まい。和敬静寂の精神を映すのだ! 
かくして、隠れた紅葉の名所として、八瀬“瑠璃光院”、少しシーズンは遅かったようだが、今度は新緑の季節に訪れてみたい。
参詣してみて「心が洗われた…」とおもった。

     <いろ鮮やかな八瀬の紅葉>               <高野川の清流と紅葉>
なお障害者の方々へ・拝観は階段が非常に多く足の悪い方は不可!
拝観料:500円
叡山電鉄・出町柳から~「八瀬比叡山口駅」下車 徒歩5分
京都バス・京都駅から~「八瀬駅前」下車 徒歩7分
駐車場あり ますが
拝観期間中はスムーズにお越しいただく為、公共交通機関をご利用ください。