16日、伏見の勝念寺の満開に咲くハギを堪能して京阪電車出町柳の通称「萩(はぎ)の寺」の名で人々に親しまれている常林寺に行った。
毎年9月中旬より庭一杯に咲く薄紫色の花は「萩まつり」のころがもっとも見ごろになり、本堂への石畳を覆い隠すほどに茂って咲く萩の風情は心の癒しになった。
境内は砂の層が多く昔から萩が良く育つことで知られている。1573(天正元)年、念仏専修僧、魯道(ろどう)和尚によって開創され、現在の寺町通荒神口に最初の堂宇が建立された。
知恩院とのゆかりが深く、浄土宗の末寺で本尊は阿弥陀三尊像が安置されている。
過去の大火の類焼で堂宇を悉く焼失し、1698(元禄11)年、この場所に英譽(えいよ)により本堂が再建された。
奥にご本尊の阿弥陀三尊像が礼拝できるが普段中々拝むことが出来ない、9月萩供養と彼岸会には本堂が開放される。
門前からは若狭街道を往来する人々の信仰を集めたといわれ、“砂の河原”に取り囲まれた当寺と長徳寺、正定院の浄土宗三ヵ寺は「砂川の三軒寺」と呼ばれたという。
狭い境内は萩の花で埋もれ、秋彼岸会ごろには庭一面に萩の花が咲くだろう。 (16日撮影)
<萩の寺 常林寺>
場所:京都市左京区川端今出川上る東側
拝観:境内無料
時間:9:00~16:00
交通:京阪電車 出町柳下車すぐ
市バス 出町柳下車
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