2014年9月11日木曜日

重陽の節句 烏相撲 上賀茂神社

9日、北区上賀茂神社で午前10時から重陽の節句(ちょうようのせっく)の「烏相撲(からすずもう)」の神事が執りおこなわれた。烏相撲は無病息災、五穀豊穣を感謝する伝統行事で1200年の歴史を今に伝えている。
土舎前の御手洗川に禊のため入る相撲童子たち。
第五十九代皇女・齋王代(葵祭・太田梨紗子さん)がやってきた。烏相撲は平安時代から続く伝統行事で、祭神の祖父「賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)」が神武天皇東征に際し、八咫烏(やたがらす)に姿を変えて先導したという故事があり、皇女・齋王が陪覧(ばいらん)したという結びつきが深いとされている。
玉橋を渡る第五十九代皇女・齋王代(葵祭・太田梨紗子さん)。
第五十九代皇女・齋王代(葵祭・太田梨紗子さん)と相撲童子たちは楼門前の玉橋を渡った。
本殿。
元気な相撲童子たち。神事のため本殿に参詣、艶やかな十二単(じゅうにひとえ)に身を包んだ斎王代と相撲童子たちが向った。
細殿前に場所を移した第五十九代皇女・齋王代、太田さん。
立砂(たてずな)のある細殿前の土俵。午前11時、立砂(たてずな)のある細殿前に場所を移し、第五十九代皇女・齋王代、太田さんが殿上に上り烏相撲を見つめた。
取り組み表は「無言」で読まれる儀式が行われた。
土俵に円を二つ書き、その上を8の字形に歩いた。神職が土俵に円を二つ書き、その上を8の字形に歩いた。また取り組み表は「無言」で読まれる儀式が行われた。
弓矢や刀などを奉納、「カーカーカー」「コーコーコー」と鳴き真似をした。
小刻みに片足で2回横飛びしてカラスのようにピョンピョン跳ねる。白装束に烏帽子(えぼし)姿の刀祢(とね)と呼ばれる役が、小刻みに片足で2回横飛びしてカラスのようにピョンピョン跳ねながら立砂の前に弓矢や刀などを奉納、「カーカーカー」「コーコーコー」と鳴き真似をした。
褌一丁姿で斎王代の正面に進み出て礼を行った。カラスのユーモラスな受け答えをする独特な神事に続いて、禰宜方(ねぎかた)、祝方(ほうりかた)に分れ、行司がそれぞれの相撲童子を引つれ、土俵中央から地元の氏子の童児が真っ白な褌一丁姿で斎王代の正面に進み出て礼を行い、勝利を願って立砂を三度廻ったあと土俵下の元の場所に戻った。
まだまだ、ハッケヨーイ ノコッタ。
いよいよ烏相撲の取り組みが開始した。細殿では、葵祭の斎王代(太田さん)が見詰める中、烏相撲の取り組みが進んだ。
禰宜方(ねぎかた)、祝方(ほうりかた)に分れ元気いっぱいの相撲の熱戦が繰り広げられた。
記念撮影。
古来宮中で行われた五節句の一つで、九という陽の数字が重なることから「重陽の節句」といい、この日に菊酒を飲んだり、菊花についた露で肌を拭ったりして災厄を祓い悪霊退治の信仰行事となったという。
キクの入った御神酒をご馳走になる。日本各地でも相撲は盛んだが、上賀茂神社の烏相撲は現在も昔の風習に祖っている。

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