2009年5月16日土曜日

京都 葵祭 

祭りのヒロイン、斎王代が乗った腰輿(およよ)
京都御所を出発し総勢500人全長1kmの行列、下鴨、上賀茂両神社まで約8kmの行程
15日、華やかな王朝絵巻に繰り広げられる葵祭りが行われた。
平安時代の華やかな装束を身に着けた約500人の行列が初夏の都大路を練り歩いた。祭りのヒロイン、斎王代をはじめみやびやかな宮廷装束に身を包み、薄曇りのもと、京都御所を出発、大勢の観光客らが見守るなか、王朝絵巻さながらの
みやびな祭りは行われた。近衛使(このえづかい)代列童女と後方に風流傘みえる女官 牛車俗に御所車ともいう、高さ約4m、車輪は直径2mある
葵祭は五穀豊穣を祈念し、賀茂御祖神社(下鴨神社)と賀茂別雷神社(上賀茂神社)の例祭で、祇園祭・時代祭とともに京都三大祭に数えられている。加茂街道をあるく女官
走馬(そうめ)祭りの起源は今から約1400年前で、上賀茂、下鴨両神社の例祭(賀茂祭)で、行列の装束や社殿にフタバアオイを飾ることから「葵祭」といわれる。道中の行列を「路頭の儀」、両神社の神事を「社頭の儀」と呼ぶという。
平安中期の宮廷貴族の間では“まつり”といえば、この葵祭のことで、それほど有名だった!6世紀に始まったとされ、歴史を物語る優雅で伝統祭事である。騎女(むなのりおんな)
女別当フタバアオイの葉を頭や胸に飾った男女と、フジの花をつけた牛車や馬など約40頭が午前10:30、やわらかな日差しの中、本列(近衛使(このえづかい)代列)が京都御所・建礼門を出発し、「御所車」と呼ばれる牛車(ぎっしゃ)が車輪をきしませて進んだ。
女官が先導する斎王代列(女人列)が続き、斎王代が乗った腰輿(およよ)が近づくと、京都御苑に集まった大勢の観光客からひときわ大きな拍手があがった。十二単(ひとえ)に身を包み、フタバアオイと金銀の金具で髪を飾ったヒロインを見つめる観客からはため息がもれた。 童女
内侍
周辺の観客の方々は関東方面の人が多く、京都御所で行列の待機中お話を聞いた。
埼玉から来たという3人連れや東京杉並区早朝5:00からこの日のために新幹線で来たという奥様も・・・一度「葵祭り」を観たいという念願がかなった!
横浜から深夜高速バスで来たという若い女性…また、一人旅の20歳代の女性もおった。牛車は加茂街道を通り、上賀茂神社へと向う検非違使尉(けびいしのじょう)
長さ約1㎞におよぶ行列は、下鴨神社を経由し、賀茂川沿いを通って御薗橋を渡り、上賀茂神社までの約8㎞の行程をゆっくりと進んだ。沿道を埋め尽くした観客からは写真撮影と歓声がわいた。
京都に来て半世紀、この葵祭りは観る機会がなかったが、華麗な王朝絵巻に酔いしれた!
“京都三大祭り”の一つ「葵祭」、あでやかな平安装束をまとった行列は1400年の歴史が今も脈々と続いている。
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2009年5月13日水曜日

大河内山荘

30年の歳月に渡り、映画出演料の大半をこの山荘に注ぎ込んだ「大乗閣」
平成14年大河内山荘は国指定文化財になった
渡月橋から嵯峨野方向へ進む、バス停は「野々宮」、西へ入り竹林の小路を歩いて行くと大河内山荘の正面にでる。
国指定文化財になっている大河内山荘は百人一首で著名な小倉山の南面に、時代劇の名優・大河内傳次郎(1898~1962)が生涯をかけて、こつこつと築き上げたものだ!
大河内傳次郎は、古都の霊峰に魅せられて消えることのない美を求めて、1931年(34歳)から64歳で逝去するまで30年の歳月に渡り、映画出演料の大半をこの庭の創造に注ぎ込んだ。単に別荘というだけではなく、生命を凝縮した創作であった!大河内傳次郎と言えば丹下左膳
庭園への入口となる中門大菩薩峠や丹下左膳などで大活躍した時代劇の大スターだった、大河内傳次郎は出演料の大半をかけて敷地2万坪という広大な山荘(別荘)を創りあげた。
中心は傳次郎が最も愛した「大乗閣」である。
大乗閣まえは山荘内で最も広い空間で、一休みできるように赤い毛氈を敷いた床机が何脚か置かれている。
季節や気候のよい日は、野鳥の声を聞きながら、静かに過ごしたくなる。
庭は回遊式借景庭園で、新緑のときや桜・楓・松など四季折々の風情が楽しめる。持仏堂
茶室(滴水庵)東山三十六峰には霊峰比叡山、大文字、徒然草ゆかりの双ヶ丘を眺めることができる。裏手に廻れば大悲閣、小倉山、保津峡が見下ろせ古都の風光が見られる。庭園は緑豊かに囲まれた大乗閣や、草庵風の茶室(滴水庵)、お堂の(持佛堂)展望台(月香亭)などが点在し、石段の小道で結ばれている。裏手からは大悲閣、保津峡がみえる
市内を一望できる展望台(月香亭)特に春の桜、秋の紅葉の時季には良く、多くの観光客が訪れ、緋毛氈の床机で抹茶を一服所望したい・・・
また嵐山、祇王寺、二尊院、常寂光寺、滝口寺など名所も近くにありゴールデンコースの中の一つだ! 資料館入口
大河内傳次郎記念館庭園の一角に「大河内傳次郎資料館」があり、活躍当時の写真などが見られる。
丹下左膳で一世を風靡した傳次郎の生涯と横顔を見ることができる。
時代劇の名優・大河内傳次郎、是非訪れてほしい名園だ!
大河内山荘は森林浴と野鳥の宝庫、鮮やかな青葉が染み入るような日であった!
その他の写真
庭園公開時間 茶席は床机席とテーブル席がある
■年中無休:午前9時~午後5時
■入山料金(抹茶、菓子付き)
■大人 1000円(団体900円)
■小学生 500円
■障害者 500円※車いす不可
※お問合せ(075)872-2233

2009年5月10日日曜日

西山公園 じゃぶじゃぶ池

ジャブジャブ池とグリーンハウス、滝は正面にあるが行った折は少し早く水は流れていなかった!
西山公園ジャブジャブ池と西山体育館がみえる
長岡京市にある西山公園ジャブジャブ池は西山体育館近くにある人口の浅い池。2005年7月リニューアルオープンしたじゃぶじゃぶ池は、体育館の裏手にある幼児用の水遊び場。
園内には夏場に水遊びができる池や、長岡京市内が一望できるあずま屋がある。周辺は、人口芝やベンチやパラソルも設置され、せせらぎ水路、散策路、子どもの森があり自然に囲まれた、新鮮な空気いっぱいのやすらぎスポットだ!
ジャブジャブ池は、小さな子どもたちが水と親しみ、水遊びができる池だ。※なおプールではないので必ず大人の方と同伴で来る様にといっている・・・人口芝やベンチやパラソルも設置
図書コーナーなど休憩室・展示コーナーもあるグリーンハウスは公園内にある建物の名前で、ジャブジャブ池は、このグリーンハウスの前にある。ジャブジャブ池の南側には、池をはさんで西山公園体育館がある。体育館も西山公園の一部で、広さは両方あわせて4ヘクタールある。
あずま屋があり子ども達を監視ができる肝心のじゃぶじゃぶ池は水深、一番深いところでも30cm程度ぐらい!ビーチボールは厳禁だが浮き輪を使う子どももいる。座れるぐらいの赤ちゃんでもジャブジャブ池は安心して水遊びができる!!
泳いではいけないが・・・以前行った折は子どもたちは元気に水遊びをしていた。正面には滝が流れて涼感を覚えた!

なおグリーンハウスでは図書コーナーなど花や木などの図鑑やガーデニングなどの著書が揃っている。休憩室・展示コーナーもある。
子どもの森には竹林の中を歩く「さんぽ道」や芝生広場があり癒される!
体育館の駐車場からだと、体育館を通り裏手の階段を降りて、遊歩道を歩くと5分ほどで着く。更衣室は無いが、隣のグリーンハウスにあるトイレで着替えることも可能・・・シャワーもある。西山公園には、他に遊具のある広場はないが、体育館の中には幼児遊具室があり自由に使える、また屋外にも滑り台もあった。ベンチやパラソルも設置、お弁当持参OK
遊歩道には季節の花が植えられている小さな子どもたちが安心して伸び伸びと水遊びができる西山公園ジャブジャブ池、緑に囲まれた自然とふれあう公園でこれからがシーズン。
子どもたちの水遊びする笑顔歓声の姿が映るようだ!
所在地:京都府長岡京市長法寺谷田                
交 通:阪急バス「長法寺」「上長法寺」「光風台住宅前」徒歩5分~10分。
     阪急長岡天神駅から徒歩で30分。
開園時間:9:00~18:00(冬季は17:00まで)         
休園日: 第1第3金曜日(清掃のため)12/28~1/4
入園料: 無料
駐車場: 無料
備 考: ビーチボール使用不可・浮き輪可
お問合わせ:075-952-1900

2009年5月7日木曜日

大田神社:カキツバタ

カキツバタの野生の群落
北区上賀茂の大田神社
北区上賀茂の大田神社へ杜若(カキツバタ)の花を見に行った。
上賀茂神社の一ノ鳥居から東へ用水に沿って歩くと築地塀が続く家並みがある。古く加茂社・社家の家並みである。青紫の花と緑の葉色が美しい
約2000㎡ある池にはカキツバタの野生の群落その社家の立ち並ぶ明神川沿いの道を500m歩いてゆくと、大田神社で上賀茂神社の摂社で天鈿女命(あめのうずめのみこと)と猿田彦命(さるたひこのみこと)を祀っている。大田神社は名称の由来は古来から恩多社と呼ばれていたものが変化して、猿田彦命を別名大田神とも言われている。陸生はアヤメ・水生は杜若で区別するが専門の方は葉・茎・花形で見分けるようだ!
国の天然記念物に指定された大田ノ沢のカキツバタの碑境内の大田ノ沢には、国の天然記念物に指定(昭和14年)されカキツバタの野生の群落があることでも有名だ。総面積約2000㎡あると言われる大田ノ沢に平安時代の昔からカキツバタの群生が見られたと言う歴史のある神社である。
また平安時代の歌人、藤原俊成が
「神山や 大田の沢のかきつばた ふかきたのみは 色にみゆらむ」と詠んでいる。このとき既に野生のカキツバタの群落が大田ノ沢にあったという! 大田神社で上賀茂神社の摂社で天鈿女命と猿田彦命を祀っている
カキツバタは一株で三回花を咲かせるという鳥居近くの池には、約25000株のカキツバタが自生していて青紫のカキツバタが美しい見ごろを迎えている。ここ大田ノ沢のカキツバタは自生種で、満開になるとさすがにみごとだ。カキツバタは一株で三回花を咲かせるという! いまは一番咲きで、シーズンもこれから青紫の花が20日ごろまで見ごろが続くという。カキツバタをスケッチする観賞者も居た!
青紫の花びらが穏やかな風に揺れていた訪れたこの日はまさに見ごろ、色鮮やかな青紫の花びらが穏やかな風に揺れていた。平安時代から歌にも詠まれたカキツバタ、時代を超えて新緑の中に美しい姿を見せてくれた。可愛いお子さんと参道脇に置かれていた双葉葵
交通 地下鉄 北山下車タクシー約5分
市バス:上賀茂神社前下車徒歩約10分
駐車場は上賀茂神社駐車場利用可
      但し5/15、16は不可
      車椅子による見学 可
拝観時間:日の出~日没
料金 カキツバタ育成協力金300
なお駐車場は大田神社は無し。

2009年5月6日水曜日

蹴上浄水場のつつじ

つつじの開花とあわせて浄水場の施設も一般に公開されている
蹴上浄水場正門
つつじの名所として知られる京都東山の「蹴上浄水場」のつつじの一般公開に行った。蹴上浄水場は一般に公開されないが、毎年ゴールデンウイークの頃には、つつじの開花とあわせて浄水場の施設も一般に公開されている。11万平方メートルの水道の処理施設の斜面には、色とりどりのつつじが咲き美しかった。山々の緑が鮮やかだ!
美しく咲いたつつじ市水道局が管理する蹴上浄水場は、明治32(1912)年に竣工した京都市で最も古い浄水場。明治23(1880)年に竣工した琵琶湖疏水から取水した水は、日本最初の急速濾過式装置で濾過され、水道水として市民に供給された。当時の給水能力は一日68100㎡で、約40000人の市民に水道を供給した。急速ろ過池と着水井
第一高区配水地とつつじ昭和32(1962)年には給水能力向上のための工事が行われ、給水能力は約3倍の198000㎡になり、平成9(1997)年から、創業時からの老朽化した施設を更新する工事が行われ、第一沈殿池や第一濾過場が撤去、更新されている。
現在、創業当時の施設が残っているのは、第一高区配水池だけとなった。
通用門から入ると、円く剪定されたつつじの美しさに目を奪われた。
水道局ということもあり、お水や「うちわ」のサービスまであった! つつじと後方は黒谷金戒光明寺や真如堂がみえる
今年から”キリシマつつじ”があったサービスのボトル入りの「疎水物語」という冷たい水も頂戴した。
この飲料水は、災害用備蓄飲料水として、京都が誇る水道水を原料とし、工場でろ過・熱処理をしたものである。
「疎水物語」で乾いた喉を潤し、うちわで扇ぎながら軽い山登りをしながらつつじを観た・・・色とりどりのつつじの中に、二人で夜を明かした与謝野晶子の歌碑があった。明治34年文学同好会の帰り、当地粟田の宿「辻野」で晶子は鉄幹と落ち合い、二泊三日の時を過ごしたときに詠んだものだ!
”御目ざめの鐘は知恩院聖護院 いでて見たまへ紫の水” (与謝野晶子)珍しい”レンゲつつじ”
最高区配水池からの景色さらに上へ・・・長い石段を上り詰めると市街を一望できる処があった!
真紅のキリシマツツジが迎えてくれた!
ここ蹴上は京都の代表的なつつじの名所となった。粉末活性炭接触池とつつじ
急斜面一面のつつじ琵琶湖疎水がさらにここで磨きをかけられ、市民の生活の水となっている。
急斜面一面のつつじだが、ことしは5月1日~5月4日までの4日間の一般公開。蕾も少なく満開にもならず「ツツジの木」が老木になった?と市職員が仰言ていたのは本当なのか!
開放はもう終了したが、つつじの花を愛でる市民のこころは変らない・・・
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