2017年2月9日木曜日

上徳寺 世継地蔵尊大祭

下京区の浄土宗上徳寺で8日、昭和32年から続く恒例の世継地蔵尊大祭(よつぎじぞうそんたいさい)が盛大に営まれた。立春のあと迎える大祭で、この日は一億劫日分の功徳を摂取する日と伝わり、全国から数多くの参拝者が訪れた。
江戸末期ごろ火難に遭い、地蔵堂の地蔵尊は顔や体が黒と白のまだら模様になっている。
参道を斜めに歩くと奥の地蔵堂前に出る、地蔵尊は特に「子授けや安産」に霊験があるとされ、水子地蔵がある。
お堂の周囲には「健康な赤ちゃんが授かりますように」「元気な子が生まれました」などと書かれた『よだれ掛け(絵馬)』がびっしりと掛かっていて、絵馬の五角形は上下が逆で、ぶら下げると「よだれ掛け」の形になる。
午後2:00からは天台修験衆を迎え、住職を大導師に祈祷柴燈護摩供養が行われた。
山伏たちが本堂前で護摩を焚いて祈祷し、集まった参拝者は願いごとを護摩木に托して手を合わせた。
お灯明から松明に点火した。
同寺の山号は塩竈山(えんそうざん)で1603(慶長8)年に徳川家康公の側室・阿茶局(上徳院)と息女の菩提を弔うために建立したという。
本堂は永観堂の堂宇を移築したもので、本尊は家康公が鞭碕神社(滋賀草津)から移設、伝快慶作の阿弥陀如来像であるという。
世継に恵ぐまれず、一心に念じたところ地蔵さんの夢を受け、やがて子を授かり、家運長久したことから「世継地蔵尊」と呼ばれるようになったという。
少子高齢化が進んだいまも人の世は世継ぎは大切のようだ・・・。
今年一番の冷え込みとなったが、参拝者たちは温かい酒粕汁や多幸焼きなどで一時の暖ととっていた。
河原町五条の西南、富小路を少し下った西側に同寺の山門があり、世継地蔵大菩薩と書かれた提灯がずらりと並んでいる。(2/8撮影)
 <世継地蔵尊大祭 上徳寺>
場所:京都市下京区富小路通五条下ル本塩竈町556 
電話:075-351-4360
拝観:9:00 - 17:00
料金:無料
交通:京阪電車・清水五条駅下車徒歩約5分
    市バス・河原町五条下車徒歩約2分

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