新調の別誂えの豪華な「黒紋付き」を着き、「火打ち石」をしてもらい、市駒さんは丹美賀さんの外へ出た。
先斗町歌舞練場の屋根には中国の蘭陵王の舞楽面を型取った鬼瓦が守り神として据えてあるという。
初舞妓さんの市駒さんは各お茶屋さんや通りあったお姉さんにお辞儀をし、女衆さんと一緒にご贔屓筋に回り「今後ともおたのもうします」と挨拶した。
挨拶を交わす市駒さん、30人位のカメラマンたちは足早に狭い先斗町を南北に歩いた。
先斗町は三条一筋南から四条通までの南北に走る鴨川から木屋町通の狭い通りである。
ご丁寧にカメラマンにお辞儀をしてから市駒さんは、丹美賀さんに戻った。
それから黒紋付きのままで女衆さんと河原町方面に出かけた。先導役の女衆さん、ご苦労さんでした。(11/2撮影)
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