27日、大覚寺の嵯峨菊花展と紅葉に出かけたが嵯峨菊展は別として紅葉はことしは温暖化のためか今一つだった。珍しい嵯峨菊は大沢池の菊ケ島に自生していたもので、菊花の姿刑が繊細で弱々しく華奢、嵯峨野独特の野菊を品種改良したものである。
嵯峨菊は古代菊で江戸時代に品種改良が進んだ菊の一種で、日本三大名菊の一つに挙げられる。
大覚寺で栽培されている “門外不出”細い花弁の気品のある嵯峨菊は、全くハデさのない菊だが、けな気に無心に咲き人の心を癒してくれた。
嵯峨天皇の時代、離宮だったころ嵯峨菊は大沢池の菊ケ島に自生していた野菊を長い年月かけて王朝風に「天、地、人」に仕立てたものであるという。
嵯峨菊の仕立て方にはルールがあり一鉢に3本仕立て、観賞するのによい高さ2mに育てるという。
花は先端に三輪、中程に五輪、下に七輪と「七、五、三」の3段に咲かせるという。
花弁は平弁で54弁、長さは約10cmが理想とされ、菊は「御所の雪」という白と「御所の秋」という黄色、朱色は「御所錦」、桃色は「御所の春」と4色であった。
咲き初めは花弁を横向きに、最後は茶筅(ちゃせん)を逆さにしたように上を向くことや、菊花の最終形は少し花弁をすぼめた茶筅の姿で気品を感じなど、面白い性質もあるという。
葉も下部が黄色で中程が緑で上の方は淡緑色に配して春夏秋冬を表現しているというが、理屈はともかく見事な仕立てで洗練していた。
すらりと伸びた何百鉢もの風情ある嵯峨菊展をゆっくり観賞しながら元嵯峨天皇の離宮だった大覚寺を散策した。
嵯峨菊の気品を感じられ、王朝風の典雅な雰囲気の回廊を心ゆくまで楽しんだ。
大沢池に行く途中、お坊さんに遭遇した、つづく・・・(11/27撮影)
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