19日、西京区の松尾大社で五穀豊穣と虫除けの儀式である「御田祭」が執り行われた。俄雨も上がり蒸し暑さの増す中、神事を終えた植女(うえめ)にふんする女児三人は父親の肩に担がれ五穀豊穣を祈った。
御田祭は寛永年間から今に伝わる行事で、嵐山・下津林・松尾の三地区から選ばれた三人の童女が務める。
神事を終え、若草色の装束に花笠をかぶった植女たちが、愛くるしい姿を見せると大勢の参拝客や写真愛好家がしきりにカメラのシャッターを切っていた。
祭の主役となる「植女(うえめ)」は、市の無形民族文化財に指定されている。
授かった稲の苗束を両手に持って神職らと拝殿を三周した。
さわやかな黄緑色の衣に花笠姿に衣装を飾り、その植女が壮夫(ますらお)と呼ばれる男性の肩に担がれて拝殿を回った。
その後、境内の田んぼに移動、植女が早苗を早乙女(さおとめ)に渡した。
早乙女が田んぼの四隅に早苗を植え込んだあと、神職らがお払いする“虫除け”の儀式が行われ秋の豊作を祈った。
女児ら、担ぎ手の壮夫(父親)たちも汗びっしょりになりながら懸命に役を務め上げた。
この御田祭は、五穀豊穣を祈る祭事で毎年7月に行われていて、1974年(昭和49)からは7月第三日曜に改められた。
最後は、楼門の前で記念撮影、なお、拝殿の周りには氏子の皆さんから奉納されたたくさんの野菜が並べられていた。(7/19撮影)
0 件のコメント:
コメントを投稿