2010年3月17日水曜日

京都市学校歴史博物館

下京区にある学校歴史博物館は廃校となった元開智小学校の跡地を利用して作られた。開智小学校は御幸町通仏光寺下ルにあった小学校だが1992年(平成4)閉校、今は「京都市歴史博物館」として学校関係の様々なものが展示されている。
旧成徳小学校玄関
元開智小学校の跡、学校歴史博物館入口江戸末期、まだ学校がなかったころ、寺子屋の先生たちは勉強するため、学校を建てることが大切、日本は世界に遅れてしまうと江戸幕府に何度も申し入れたが建てられなかった。幕末の戦禍の動乱や明治維新による事実上の東京遷都により京都は衰退の危機にあった。
先人達は、「まちづくりは人づくりから」の信念に、1986年(明治元)9月に京都府は新制度の学校を建てる通達を出した。小学国語読本何処にでもあった二宮金次郎像
僅か一年で61もの小学校を作るとき金銭が足らず京都府から800両を借用、10年間で半額を返還すると書いている。また貸付金を受けずに地元寄付金のみで建てた番組(地域)が4組おった。
小学校会社「竈金(かまどきん)」の制度で「子どもがいる、いない」に関わらず、地元でカマドを持つ家はすべて「年二分(カマド金二分)」を負担するというものだった。地域が一体となって学校を支えたという。先人たちが遺された歴史資料の数々
アーチ状の屋根に特徴、成徳の文字が入っている1869年(明治2)、全国に先駆けて日本最初の学区制小学校である「番組」(地域)小学校64校を開校したのが始まりといわれている。また1875年(明治8)日本初の幼稚園も作られた。だが2年足らずで閉じているが、明治18年再開された。
歴史博物館1階のエントラスでは、当時の状況をまとめたビデオが放映されている。2階・3階は企画展で時期によって内容は異なる。
常設展では、昔の学校が写真で紹介しているが、“火の見櫓”や“半鐘”さらに“太鼓場”もあって消防や警察・区役所の人も中で仕事をしていた。教科書は第二次世界大戦で”黒塗り”されているものもあった。オルガンやピアノは大変高価で地域が学校に寄付したという。理科実権具が展示されている。また、京都の学校ゆかりの作家が母校に寄贈した美術工芸品を間近に見ることができる。
明治の学校が塀にのこる因みに戦後の義務教育内容は大きく変ったという。1947年(昭和22)「6・3制」がスタート、男女が共に教室で学んだのもこのごろからという。 京都市の学校に遺された歴史資料が約11,000点、また卒業生などが学校に寄贈した美術工芸品、約2000点(うち1,500点は各学校で収蔵)を収集・保存・展示を行っている。京都の学校教育の歴史を展示した博物館で、1988(昭和63年)11月に開館した。
余談だが、1902年(明治35)生れの今は亡き母親だが、大正・昭和・平成を生き長らえ、カタカナの文字の手紙を貰ったことを想い出される。
<京都市学校歴史博物館>
住所:京都市下京区御幸町仏光寺下る橘町437
時間:AM 9:00~PM 5:00
入館料:大人200円 小100円  
        市内の小・中学生は土日無料「障害者」無料
交通:阪急京都線 河原町駅下車、南西へ徒歩5分。
   市バス 四条河原町バス停 河原町通より西へ二筋目を南へ徒歩5分
休館日:水曜(休日の場合は翌日)12月28日~1月4日

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