山科にある毘沙門堂(びしゃもんどう)は、天台宗の寺院で山号は護法山という。本尊に京の七福神のひとつ毘沙門天を祀ることからこの名が付けられた。
毘沙門堂は山科安朱の民家を通り抜け緩やかな上り坂で20分すると仁王門が現れた。手すり付いているので容易に登れた。
創建は703(大宝3)年文武天皇の勅願で僧行基によって開かれたという。 表門の仁王門は今から350年前再興された。
最初は上京区出雲路付近で護法山安国院出雲寺といった。その後、度重なる戦乱を潜り山科安朱の地に再建したという。
本堂の本尊の毘沙門天像は微小の「秘仏」で330年後しか拝むことが許されないという。また金銀であしらった超豪華極彩色の天井絵も煤で真っ黒であった。 霊殿には狩野永叔主信が描かれた天上龍があり、宸殿には狩野益信筆の障壁画がある。
宸殿の奥には晩翠園があって谷川の水を引き滝を造った回遊式庭園がある。勅使門は檜皮葺の総門で後西天皇より拝領したという。
山科盆地を見おろす山腹に位置し、紅葉の秋には知る人ぞ知る京の名所である。 また現在、当門跡門主以外は閉門され開かずの門となっているという。
天台宗京都五門跡の一であり、「毘沙門堂門跡」とも呼ばれ、14日「山科義士まつり」が行なわれる。(12/2撮影)
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