京都府向日市内の西国街道沿いの旧家で「ひな人形めぐり」の公開展示が行われた。西国街道は、京都の東寺口を起点として、摂津西宮に至る、古くからの幹線道路区域で向日市は西日本面積が小さく、歩いて回れる規模という。ひな人形めぐりが始まったのは2009(平成21)年からでことし4年目を向えた。
西国街道「ひな人形めぐり」のこのイベントは2/22~3/4までで、ことしは23会場が参加し古くから家族代々に伝わる品や、現代の手作り品など華やかで多彩な展示が繰り広げられた。
その中で向日市文化資料館や旧家「中小路家住宅」「富永屋」「塩﨑家」などで催され、江戸時代から明治・大正・昭和・平成のひな人形などが公開展示されていた。最初にまず、タケノコを販売する店の一角でも豪華な飾りが華やかさを伝えていた。
続いて昔、向日町でいちばんの宿屋だった「富永屋」に入った。
会場の富永屋の建物の中は土間で、奥座敷の中は古い様式が残されていて‘ひな人形’ 飾りがまるで活きているような錯覚に陥った!
ひな人形飾りは昭和5年(1930)製作の「古今雛(こきんびな)」段飾りと昭和6年(1931)製作の「御殿雛(ごてんびな)」段飾りが飾られていた。
また「浮き線蝶紋入り長持」昭和6年の御殿雛が収められていた長持ちは、雛道具と同じ家紋が入っていた。富永屋に展示している雛人形は、昭和初期に和歌山の造り酒屋の長女が誕生したものだ。古今雛は、初節句に京都の実家の祖父母から贈られた。黒漆塗りの雛道具やそれらを収めた長持には、浮き線蝶の家紋が入っている立派なもので、当時、京都から和歌山へは船で運ばれたという。
雛掛け軸もあった。北側の土間には古風なカマドがあり、桐の長持ち箪笥もあり好いものを見せてもらった。富永屋は江戸中期の構造を残す店棟で、屋根裏から発見された棟札から1735(享保20)年、上棟されたと伝えられている。
向日町の伝統建築物として末永く保存されたい。西国街道「ひな人形めぐり」明日は塩崎家につづく・・・
<西国街道「ひな人形めぐり」>
会場:富永屋
住所:京都府向日市寺戸町東ノ段1
期間:2012/2/24~3/4
料金:100円 ※建物維持ため「保存修復協力金」
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