東山の法住寺(ほうじゅうじ)は天台宗の寺院で三十三間堂(正しくは蓮華王院)の東側にある。
法住寺は後白河上皇が院政を執り行ったことや忠臣蔵として有名な播磨国赤穂藩の筆頭家老・大石内蔵助が事件の前に仇討ち成就祈願に参拝した地としても知られている。
15日午後1時から身代不動尊・法住寺で、身代不動尊大祭・採燈大護摩供が営まれた。大護摩供養は、天狗を先頭にして、人間の三種の煩悩(貧欲・瞋恚・愚痴)を現した赤、青、黒の鬼が護摩壇の周りを練り踊る鬼法楽や山伏問答など、珍しい儀式があり観光客や参拝の人たちは、奉納された数万本もの護摩木が焚き上げるのを観ていた。
午後1時より、能管(竹製の横笛)と琴による奉納が行われ、続いて住職たちと稚児行列・山伏たちが同寺裏にある後白河天皇陵へ参拝した。
午後2時から境内で般若心経が唱えられたのち採燈大護摩供が始まった。
天狗が不動堂前に設置された祭壇に一礼、無病息災を祈り、頭上にカラフルな短冊が付いた杖をかざしながら参拝客の前を一周した。
天狗による儀式が終わると、松明を持った赤鬼を先頭に、剣を持った緑鬼、まさかりを手にした黒鬼が、「ドンドン」と鳴らされる拍子に合わせて踊った。続いて山伏による入山を許される修験者の問答が行われた。その後、東西南北に山伏が弓矢を放つ(節分を思いだす)途中、一転俄に風雲が強くなり冬の寒さになったが護摩供養が始まる頃は秋晴れになっていた。
いよいよ山伏よる護摩供養が始まった。晩秋から初冬にかけての収穫祭(昔は新嘗祭と言った)は、行事として各神社が行われる。
山伏が無病息災を祈り護摩木を次々と護摩供養の束が投げ入れられて焚きあげられた。モクモクと上がる煙、煙を浴びると御利益があると謂われている。無事、採燈大護摩供の儀式は全て執り行われた。
境内では、先着700名に温かいうどんの無料接待もある。また帰りには“不老長寿”天狗加持による“竹酒”を受けられホロヨイ気分で大祭を楽しんだ。
<身代不動尊大祭「採燈大護摩供」>
場 所: 法住寺境内
(京都市東山区七条通三十三間堂廻り町) 電話:075-561-4137
開催日:2010年11月15日(月曜日)
時 間:1:00~
料 金:無料(護摩木1本200円)
交 通:市バス「博物館・三十三間堂前」下車 徒歩3分
京阪「七条」駅下車 徒歩7分
0 件のコメント:
コメントを投稿