2015年6月12日金曜日

店だし 宮川町

梅雨に入ってから芸舞妓さんの店だしも衿替えも少なくなって淋しい思いをしていたが11日、祗園宮川町で店だしがあったので行った。
お茶屋「本城」さんの前には、おめでたい目録が飾られ、先輩の芸姑さんや舞妓さんがお祝いに駆けつけ「おめでとうさんどす」という声が聞かれた。
こちら舞妓姿の3人はいまからお座敷に向うとのことだった。今日、晴れてデビューする舞妓さんは、お茶屋「本城」さんの『君さ代』さんであった。
午後1:00からは、本城さんの女将さんが何事も熾らぬよう、火打ち石を使い、左脚から敷居を跨ぐように指導し、先輩芸姑さんと写真撮影をした。
花街デビューのお披露目は、お茶屋「本城」さんの「君さ代」さん、日ごろご贔屓になっているところにご挨拶に廻る昔からの『店だし』の仕来りである。
華やかな色紋付に身を包んだ新舞妓さんの「君さ代」さん、京都育ちという。
君さ代さんは女衆さんの後に続き「おかぁはん、君さ代と申します、これからもよろしゅうにおたの申します。」お茶屋の女将さんに挨拶を交わした。
満面の笑顔でリラックスして廻った。
ムシムシする天候で汗が落る、女衆さんに拭いてもらった。
お茶屋で住み込みをして半年~1年程度修業し舞や作法、花街言葉などを習得、そして晴れてデビューの「店出し」をする。
本人を物心両面で支えるお姉さんと決め、姉芸妓さんたちと三々九度の盃を交わす「お盃」の儀式が行われるという。
この日から三ッ日間は先輩芸姑さんが化粧してくれるという。
幼い少女が晴れて正式に舞妓さんになったことを祝って、べっ甲の簪(かんざし)に銀の挿し物で、店だしの特別な髪型になった。
君さ代さん、まだ高校生でカワイイ顔もチラつく・・・。
正装の黒紋付に身を包み、だらりの帯は約5mもあり衣装全体で20㎏近い重さになるという。
店出しとは舞妓さんが華々しく花街に初登場のことでお披露目である。
約1:00間でぐるっと廻り、君さ代さんは「ただいま帰りました」と告げて、写真愛好家フアンにも会釈をして戻って行ったが、幸い雨も降らずによかった。(6/11撮影)

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