西京区大原野の十輪寺は毎年5月28日、業平忌三弦法要が行われているので見に行った。
小塩山と号する天台宗のお寺で、平安時代六歌仙の一人で「伊勢物語」でも知られる在原業平(ありはらのなりひら)が晩年隠棲したと伝えられ‘なりひら寺’とも呼ばれている。
本堂の裏山には、業平の墓と伝えられる宝篋印塔や業平が塩を焼いて、その煙にかっての恋人、二条后(藤原高い子)への思いを託したといわれる塩がまの跡がある。
元経(880)年5月28日56歳で没した業平の忌日法要が正午から当寺で営まれた。
法要(正午~)は、三味線に似た三弦を用い、独特の声明法式で歌詠みである業平を慕って、多くの俳人・歌人が集い、舞踊や京舞の奉納や献花があった。
寺伝によると文徳天皇の后・染殿皇后の安産祈願のために、比叡山の恵亮和尚を開山に講じて創建したという。
以後、勅願所として栄えたが、応仁の兵火で堂宇は焼亡した。
江戸時代の寛文年間に公卿の藤原定好により再興、更に藤原常雅により堂宇が整備され、現在に至っている。
鳳輦形と言う珍しい屋根をした本堂の地蔵菩薩(腹帯地蔵)や、花山天皇が西国巡礼に背負っていたと伝えられる十一面観音(禅衣観音)を安置している。
また、11月23日の塩がま清め祭にも、三弦法要がおこなわれるという。
残念ながら写真はダメでご容赦いただきたい。
<十輪寺 業平忌>
場所: 十輪寺
時間: 12:00~14:00
料金:業平忌に付き1000円
庭園は400円
駐車場:無料(乗用車15台/バス1台)
交通:阪急バス43「小塩十輪寺前」下車
お問合せ: 075-331-0154
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