置屋・小田本さんの新芸姑「佳つ智(かつとも)」さんが、男衆(おとこし)さんの手引きで日頃お世話になっているお茶屋の女将さんやご贔屓筋さんにご挨拶して回っている途中だった。
髪型も地毛から豪華な「先笄(さっこう)」の鬘(まげ)を結び、時期は20歳前後の場合が多く化粧も大人っぽくなり、芸妓さんになる1週間から10日ぐらい前から準備をするという。
新芸姑「佳つ智」さんは、別誂えの「五三の桐(出世・縁起がよい)」の紋入りの黒留袖に身を包み、着物の裾をたくし上げ“襦袢”は金銀摺箔文様入りの正装であった。
男衆さんは小田本さんの「佳つ智」さんの『襟かえ』のご挨拶にまいりましたというと、佳つ智さんは女将さんに「おかあはん、どうぞよろうしゅうにおたのもうします」とあいさつの声が響いた。
佳つ智さんは、深く抜いた襟足の美しさ、普段の二本線や特別の三本線も妙にこころが艶めかしく、口元や目尻の京紅がとても美しく、20歳そこそこと思えない艶っぽさがあった。
着物も肩に柄の無い落ち着いたものに変わり髷(まげ)を結う 、男衆さんと一緒にご贔屓筋に回り「今後ともおたのもうします」と挨拶した。
西花見小路通りで男衆さんは次の方向を指差した。
舞妓さんになるためには、お仕込みさんから修業して15,6歳で舞妓さんの「お店だし」をし、5,6年経ってようやく芸姑さんになるという。
男衆さんは佳つ智さんの記念写真を白川通りで写した。
ススキが涼風に揺れ(少し暑っかたが・・・)爽やかな感じだった。
白川通りの石畳を歩く男衆さんと佳つ智さん。
辰巳大明神にお参りして白川巽橋を渡る佳つ智さん。
舞妓さんから芸姑さんになるための儀式も済ませ、晴れて新芸姑「佳つ智」さん、着物の襟をこれまでの赤襟から白襟に変えることから『襟かえ』といわれている。
襟替えは4ヶ月ぶりで、花見小路通りは大勢の人並みで溢れパニックだった。
芸姑さんになるため、正装でお茶屋さんやご贔屓のお店に挨拶回りをされた佳つ智さん、最後には置屋・小田本さん前で写真愛好家に挨拶して中に入った、ご苦労さんでした。(9/14撮影)
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