3日、右京区の嵐山・高雄パークウェイ内にあるフラワーパーク・コスモス園に帰りに、大覚寺の奥にある北嵯峨の直指庵に訪ねてみた。
奥嵯峨野の「直指庵」は‘女人の駆け込み寺’とも云われ、嵐山・大覚寺の北に位置して、いまシュウメイキクが見ごろである。
北嵯峨にひっそり佇む寺院、浄土宗・祥鳳山(しょうおうざん)直指庵は、南禅寺で臨斉禅を修学していた「独照性円(どくしょうしょうえん)」が1646年(正保3)に営んだ「没蹤(ぼつしょう)庵」が始まりだという。
その後、黄檗宗の禅開僧・隠元(いんげん)禅師の教えを受けた独照が「直指人心」禅の悟りを示し、大寺院なっているにもかかわらず、寺号を定めず直指庵として創建したという。
幕末期、公家近衛家に仕えていた津崎村岡が再建、直指庵は浄土宗の庵寺となった。
安政の大獄で捕らえられた尊王攘夷(じょうい)派の村岡局は江戸城で水戸藩士らと親交をもち、勤王の志士達と近衛家、公卿との連絡に当たり、特に近衛卿や西郷隆盛らの運動を助けた。やがて村岡は放免され、この庵に隠居し1873(明治6)年、88歳で没した。
直指庵は「女人の駆け込み寺」と言ってもよく、訪れた女性の多くがこの寺に備えられている、思いの丈を綴る「想い出草」という1ページに青春の心の内を書き残している。ノートに書き込んだ悩み苦しみは、「想い出草観音」が救ってくださるという。現在の本堂は、1899年(明治32)に再建され本尊の阿弥陀如来像が祀られている。
<直指庵>
場 所:京都市右京区北嵯峨北ノ段町3
電 話:075-871-1880
拝観料金:500円 ・障害者も同じ
拝観時間:9:00~16:00
交 通:市バス 大覚寺から徒歩10分
駐 車 場:有り(有料)
0 件のコメント:
コメントを投稿