随心院の梅花は、薄紅色の花びらで「はねず色」の遅咲きで知られ北野天満宮の梅園とは違った趣がある。小野梅園の向かいに書院、本堂がある。
隋心院は、仁海(にんがい)僧正の開基で真言宗善通寺派大本山の寺院、本尊は如意輪観音。正暦2年(991)平安時代に一条天皇から寺地を下賜され、弘法大師から八代目の弟子にあたる仁海僧正が牛皮山(ぎゅうひさん)曼荼羅寺を建立、その後、塔頭として随心院を創建した。真言宗小野流発祥の地となる。
奥書院には花鳥山水の図、虎の図などの襖絵がある。能の間は、 九条家の寄進により宝暦年間(1753~1764)に建造された。平成3年(1991)に改修工事が行われた。総門、庫裡は、 宝暦3年(1753)二条家よりの移築、庫裡は同家の政所御殿であったものだという。
本堂は再興当時のもので、本尊如意輪観世音菩薩坐像は鎌倉時代の作で、阿弥陀如来座像平安朝藤原時代「定朝作(重文)」及び「快慶作(重文)」の金剛薩埵座像や小野小町文張地蔵・卒塔婆小町坐像等を安置している。
隋心院が建つ、この小野付近は小野一族が栄えたところで、宮中で仁明天皇に仕え歌人として知られる小野小町もこの地の出で宮中を退いて後も過ごしたとされる。
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