梅宮大社「観梅と椿」

醸造や授子・安産などで親しまれている梅宮大社は、右京区四条通りを北へ100mのところにある。
“梅”が神花となっている梅宮大社は、平安時代の始めに嵯峨天皇の･橘嘉智子（たちばなのかちし）･檀林（だんりん）皇后によって現在の地に移された。
奈良時代、橘氏の氏神として現在の綴喜郡井手町付近に創建したのが始まりといわれる。
祭神は本殿四座から、酒解神（大山祗神･おおやまずみのかみ）、大若子神（瓊々杵尊･ににぎのみこと）小若子神（彦火々出見尊･ひこほほでみのみこと）酒解子神、（木花咲耶姫命･このはなのさくやひめのみこと）を祀って古くから安産と造酒の神として有名である。
また、嵯峨天皇の壇林皇后は、子宝に恵まれず、当梅宮大社で授子祈願し、仁明（にんみょう）天皇が生まれことから、子授けの神として信仰された。
現在、授子の御守、安産産砂御守、安産岩田帯などが売られている。
なお、境内の「またげ石」は本殿東にあり、祈祷を受けた後、夫婦が３回跨ぐと子宝に恵まれるという風習がある。
”梅”を“産め”にかけている梅宮大社だが、梅や椿も見ごろになっている。
神苑入口前の白梅の花が満開に咲いていた！
鯉やカモものんびりと泳いでいる、咲耶池（さくやいけ）は桂川から水を引いている。春から初夏にかけての池畔は、神花の梅に始まり、椿・桜・ツツジ・カキツバタ・菖蒲・紫陽花が植栽され季節にあわせ次々と楽しめる。東苑にある茶室「池中亭」では、ときどき茶会が開かれているという。
この長閑な田園風景に造られた梅宮大社、現在、境内神苑の周辺は高層ビルが迫っている！いつまでも残したい日本第一酒造の祖神･子ざずけ安産・学業、音楽、芸能の神、梅宮大社である。
＜梅宮大社＞
住所：〒615-0921京都市右京区梅津フケノ川町30
電話：075-861-2730
拝観：境内自由9:00-17:00
　　　 神苑入苑料･500円･障害者250円
交通：市バス「梅宮神社前」下車、北へ約3分。
　　　 阪急電車嵐山線「松尾駅」下車、東へ徒歩約15分