30日、「土用丑の日」に元糺の池(もとただすのいけ)に手足をつけることで、穢れを祓い、しもやけや脚気にならないといわれ、無病息災を願う行事で、夕方からは灯籠に灯った。
右京区太秦にある木嶋(このしま)神社で、正式名称は木嶋坐天照御魂(このしまにますあまてるみむすび)神社)にいう。
奈良時代以前に創建されたと言われる古社で、境内に日本に養蚕を伝えた秦氏ゆかりの養蚕(こかい)神社、通称「蚕の社」として有名である。
森全体を「元糺の森」といい、下鴨社の「糺の森」と繋がりがあり、賀茂氏が秦氏の婿となり祭祀権を譲られた関係から「糺」の呼称を下鴨社に譲ったという。
今から1300年以上前、養蚕(ようさん)・機織(はたおり)・製陶等を日本に伝えた渡来人の秦氏が建立した神社とされている。
元糺の池には「三柱鳥居」が建っていて、四季を通じて湧水する神池、元糺の池があり、「糺(ただす)」は、「正しくなす」「誤りをなおす」の意味という。
土用の丑(うし)の日には、この元糺の池の水に「手足を浸すと、諸病をまぬがれる」というご利益があり、無病息災を願う地域住民の間でいまも厚く信仰されている。
この行事は今、下鴨神社では「足つけ神事」として残っているが、木嶋神社の「元糺の森の池」にも参拝したい。
蚕の社は、本殿東側にある蚕養(こかい)神社(東本殿)をいう。魂が目覚めるような素朴でひっそりとした社の印象だった。
<蚕ノ社 木嶋神社>
住所:京都市右京区太秦森ヶ東町50
電話:075-861-2074
拝観:境内自由
交通:京福電鉄嵐山線蚕ノ社駅北へ4分
地下鉄東西線天神川駅西徒歩4分
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