2010年6月24日木曜日

竹伐り会式(たけきりえしき)鞍馬寺

20日、京都の初夏の風物詩・左京区の「鞍馬山竹伐り会式」に今年も行った。手洗い水鞍馬寺の仁王門
鞍馬寺の仁王門(山門)は、叡山電鉄出町柳駅から鞍馬線に乗ると約30分で着く。仁王門から多宝塔の間にケーブルカーを運行していて高齢者・障害者などの参拝は大変便利になっている。参拝者にお加持がされたモヤのかかる鞍馬山の風景
ケーブルカーの乗車時間は僅か2分ほどだが、寺に100円の寄付金を納めた人が、(運賃が片道100円)多宝塔まで乗車できる。しかし、本殿金堂までの10分ほどの石畳の距離と石段は歩かねばならない。稚児の竹ならしの儀式
本堂前のスポットは関係者は踏まない!
竹伐り会式の催事は、毎年六月二十日に行われた。鞍馬山は雨の多いところ、梅雨の季節も真只中、曇り空が急に激しい俄雨に見舞われた!
平安初期、鞍馬山中興の祖・峯延(ぶえん)上人が修行中、現れた大蛇を退治した故事にちなんで、大蛇になぞらえた青竹を切り落とし災いを払う行事で「京都市登録無形民俗文化財」になっている。
大蛇になぞらえた青竹を切り落とし災いを払う行事試し切りが始まった!
稚児の「竹ならしあげ候え」の声で、「竹ならし」とよばれる“試し伐り”が行われる。
近江座・丹波座に分かれた僧兵姿の鞍馬法師が、2人ずつ4組に分かれて、かけ声とともに大蛇に見立てた長さ約5m、太さ10cmもある青竹を山刀で勢いよく豪快に試し伐りが行われた。僧兵姿の鞍馬法師が、上段に構え、青竹を山刀で勢いよく!!紺青色の舞楽面を着け「南天招福の舞 納曽利」が奉納引き続き舞楽「南天招福の舞 納曽利(なそり)」が奉納、紺青色の舞楽面を着け、銀色のばち(細い棒のこと)を携えて雅楽の曲に紺青色の舞楽面を着け、合わせ、今年は二人舞う。また毎年舞楽の演目は異なると言う。
午後2時、雨の中、千人の参拝者が見守り、ほら貝の音が響き渡り僧兵姿に扮した男たちの登場で始まった。いよいよ本番どちらが勝つか!
鞍馬法師が2人ずつ4組に分かれて山刀で勢いよく豪快に試し伐りが行われた千年以上の歴史を今に伝え、「近江座」と「丹波座」に分かれて伐るその早さを競うようになったのは、江戸時代中期以降のことで、勝敗によりその年の両地方の農作物の吉凶を占ったという。素早く切って先に本坊に駆け込んだ方の地方が豊作になるとされている。
武者草鞋(むしゃわらじ)に五条袈裟(ごじょうけさ)を弁慶かぶりにした勇ましい昔の鞍馬寺の僧兵そのままの姿である。地元の鞍馬小の学童たち、竹の断片はあとかたも無く拾われた
丹波座が勝ち、歓声を浴びながら本坊に向かって走り抜けて行った青竹を大蛇に見たてて、二人1組に法師たちが分かれ、竹を切る速さを競った。今年も丹波座が一早く竹を伐り、参拝者の歓声を浴びながら本坊に向かって走り抜けて行った。去年と同様、丹波座の方が早く、丹波地方(京都府)の豊作が約束された。
儀式後、地元の鞍馬小学校の学童らが一斉に舞台に駆け上がり、「魔除け」のご利益があるという竹の断片を拾い集め1分ほどで竹はすっかりなくなった。悪天候のなか大勢の参拝者で終わった
閼伽井護法善(あかいごほうぜん)神社の上にある龍なお尊天さまにお供えするお香水、閼伽井護法善(あかいごほうぜん)神社は本殿の東側に祀られて「竹伐り会式」の由来ともなっている。
豊かな自然そのままを残す鞍馬山、宇宙とのつながり、山々が神聖なパワーを感じるところとして崇められてきた。心体にエネルギーを与えてくれ、心身の汚れが祓われて浄化されてしまう鞍馬寺、雨も上がり清々しい気持ちだった。
<竹伐り会式>
ところ : 鞍馬寺(左京区鞍馬本町1074)
と き : 2010年6月20日(日)
愛山料 : 200円 ※障害者無料
交 通 : 叡山電車鞍馬線「鞍馬」駅下車徒歩2分

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