境内に清泉が湧いてその芳しさが四方に広がって、病気平癒などの様々な奇跡が起こることから、862(貞観4)年に清和天皇より「御香宮」の名を賜り改名したという。しかし鎌倉初期に筑前国(福岡県)の“香椎宮”をこの地に勧請したので御香宮と称すという説がある。この湧き出た水は「御香水」として名水百選に選定され桃山の伏流水として、伏水・伏見(ふしみ)の地名の起こりとされている。
1622 (元和8) 年、徳川頼房(水戸黄門の父)が伏見城の大手門を移築して寄進した。どっしりと落着いた豪壮な構えで貫禄を示している。特に正面を飾る中国二十四孝の物語の彫刻、蟇股(かえるまた)は桃山時代の建築装飾として一見に値する構築物として国の指定重要文化財である。
正面軒唐破風(のきからはふ)は、極彩色の手の込んだ彫刻によって埋められた華麗な建物である。極彩色がほどこされた牡丹や鷹に松、虎に竹や猿に栗、五三桐と唐草、蟇股などの彫刻は絢爛豪華な桃山文化を見ることができる。
また御香宮神社では10月1日から9日まで秋祭りが行われている。古来伏見祭といわれている大祭は、9日武者行列や神輿巡行が行われる。
その他、本殿を取り巻くように絵馬堂・豊国社・大神宮・東照宮・松尾社・弁天社・稲荷社・末社が鎮座している。また、社務所庭園は小堀遠州が作庭した石庭で、拝観することが出来る。樹齢は明らかではないが400年を越すソテツの大木がある。
またいつの日かゆっくりと訪ねてみたい。
<御香宮神社>
住所:京都市伏見区御香宮門前町174 電話:075-611-0559
境内:拝観自由
拝観庭園:9:00~16:00(200円)
交通:近鉄電車「桃山御陵前駅」京阪電車「伏見桃山駅」下車東へ徒歩5分
JR奈良線「桃山駅」下車西へ徒歩5分
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