2009年6月19日金曜日

半夏生 両足院

嘉永年間に再建された両足院・本堂
葉が化粧したように白く変色し、見ごろを迎えた京都、東山祇園にある臨済宗大本山建仁寺塔頭、両足院は非公開の寺院だが、いま、半夏生(はんげしょう)の庭園を特別公開している。
両足院は、650年前に建仁寺第35世龍山徳見禅師(1285~1358)を開山として創建された建仁寺の塔頭寺院。 白砂と青松が迎える「唐門前庭」丸窓を覗けば松と苔がきれいだった!
本尊は「阿弥陀如来立像」を方丈に安置し、境内北側に当院鎮守の「毘沙門天立像」を祀っている。方丈、並びに書院は、江戸・嘉永年間に再建されたものが現存する。両足院はこの半夏生の庭園と「朝鮮通信使の足跡」を併せて特別公開をしている。緑の苔が鮮やかな本堂前の庭桃山時代の枯山水庭園「方丈前庭」
当院の歴代の僧侶たちは朝鮮交流のあった過去の対馬で大切な役割をしていたと言う。そこで寺宝を展示したという。室町時代の数々の貴重な漢籍、朝鮮本など多数展示している。また龍山和尚に帰依した林浄因は、元(中国)の出身で詩人だが、子孫は帰化し日本に「饅頭」を伝え、「饅頭の寺」としても通ている。食文化に大きな重要な功績を残しているという。
伝如拙筆、「三教図(重要文化財)」や長谷川等伯筆、その他の絵画もある。
書院の座敷で贅沢感を楽しんだ当院は「半夏生の寺」この時期特別公開している池の北側には2つの国宝・茶室がある、織田信長の弟、織田有楽斎好みの如庵の写し「水月亭(2畳半台目、暦の席)」、現在は愛知県犬山市と東京都にある。その右には大村梅軒好みの六帖席の「臨池亭」が並ぶ。
臨地亭ではお抹茶や煎茶も別途500円でよういされている。
光を外から採り入れた有楽斎囲い、毎月お稽古に使用されている6帖席立木が池に映ってきれい約3000坪の庭園は4つの構成からなっている。先ず初めは、白砂と青松が迎える「唐門前庭」、次に本堂の前には緑の苔が鮮やかな、桃山時代の枯山水庭園「方丈前庭」、庭坪「閼伽井庭(あかいにわ)」となっている。
もう一つ半夏生が彩る京都府指定名勝の池泉回遊式庭園「書院前庭(茶道流派、薮内流(やぶのうちりゅう)5代・竹心紹智作庭)」からの景色は素晴らしい。
庭坪「閼伽井庭(あかいにわ)」つるべ井戸がある府指定の名勝庭園、池に映る書院と半夏生書院前庭の池辺りには半夏生(半化粧)が群生しており、初夏には、緑豊かな庭園に白く化粧をほどこす様子から、当院は「半夏生の寺」とも呼ばれている。
半夏生は二十四節気・雑節の一つで半夏(烏柄杓)という薬草が生えるころ(ハンゲショウ(カタシログサ)という草の葉が名前の通り半分白くなって化粧しているようになるところからいう。葉は長卵形で互生し6、7月ごろ、上部の葉が数枚白くなり、名を半化粧ともいう!これと向かい合って花穂を出し、白い小花が咲きはじめるが、花が地味なので虫や蝶など、昆虫を惹きるためという言うが定かではない!
ドクダミ科の多年草で水辺に生え、高さ約80cmになる。花穂を出し、白い小花が咲きはじめるゆっくりと親孝行
ところで、書院でめったに真近で御尊顔を拝することの出来ない建仁寺官長にも会うことができた!当寺第25代郁翁住職や奥様とも久しくお話ができた。
一般公開寺院の拝観だが、ウィークディで人影もまばらで少ない。ゆっくりと思いのままに庭を散策、書院座敷でくつろいだりという贅沢感を楽しんだ。”合掌”
その他の写真
「半夏生の庭園特別公開」
会   場:建仁寺塔頭、両足院
場   所:京都市東山区花見小路通四条下 建仁寺山内
日   程:6月12日(金)~75日(
受付時間:午前10:00~午後16:30
拝観料金:大人600円 中高生300円 小学生 無料。
       団体割引有 障害者無料
お問合せ:075-561-3216
交   通:阪急河原町駅下車徒歩10分
       京阪四条駅下車徒歩7分
       市バス東山安井西へ3分

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