通称「天神さん」で親しまれている北野天満宮は、今出川通と御前通が交差する北西角にある神社で祭神は菅原道真公である。
北野天満宮では、毎年2月25日は道真公の命日で「梅花祭」が行われた。
「東風(こち)吹かば匂ひおこせよ梅の花 主(あるじ)なしとて春を忘るな」と詠まれたことに由来する。
御祭神・菅原道真公が梅の花を愛でたことから、高杯に紅白の梅をのせ神前に供える。この縁により、毎月25日を縁日として遺徳をしのび、特に祥月命日に当たる2月25日は「梅花祭」と称して神事の祭事が厳粛に執行される。
この日境内では梅花祭神事のほか、豊臣秀吉が北野大茶湯を催したことに因んだ『梅花祭野点(のだて)大茶湯』が開かれた。
1587(天正15)年、豊臣秀吉が催した北野大茶会の「野点茶会」は三光門前広場で10:00~15:00まで行われた。花街・上七軒の艶やかな着物姿の芸舞妓らが緋色(ひいろ)の傘を差した茶席にお茶を運び、お点前を披露した。
二月とは思えないぽかぽか陽気の中、上七軒の芸妓さん・舞妓さんによる野点茶会もありたくさんの人が春の風情を楽しみ賑わいを見せた。
北野天満宮は約2万坪の境内に50種約1,500本の梅の木があり、現在梅は五分咲きで梅の見頃は3月中旬までという。
梅を愛した平安貴族、菅原道真公の命日に遺徳をしのぶ祭りは、1109年に開催された記録があり、約900年前から続く伝統行事。春を告げるかのように境内一円、咲き始めた梅の花、うららかな陽気に誘われて参拝者や観光客はほのかな甘い香が匂う花を愛でて春の訪れを楽しんでいた。
梅苑は例年2月初旬から公開され紅梅・白梅・一重・八重等の順に咲き始め、2月中旬から3月初旬までが最も美しい時期となる。
「天神さん」として親しまれ“学問の神様”として有名で全国各地から受験生や修学旅行生たちの信仰がいまも篤く毎月25日には縁日が開かれ多くの参拝者や観光客などで賑わう。
上七軒へとつづく・・・
<北野天満宮>
住 所:京都市上京区馬喰町 ・電話:075-461-0005
拝観時間:境内拝観自由9:00~17:00
拝 観 料:宝物殿300円 、梅林苑600円・障害者手帳割引あり
※ 梅花祭(野点お茶会席・1,500円)
休 日:無休
交 通:市バス「北野天満宮前」下車3分
・毎月25日は天神の縁日(7:00~21:00)
0 件のコメント:
コメントを投稿