2010年12月10日金曜日

岩倉 石座神社(いわくらじんじゃ)

岩倉実相院のバス停から北へ向かうと直ぐ「石座神社」がある。門跡寺院である岩倉実相院の一角にあって毎年10月23日に近い土曜日の未明、石座の火祭が行われる。ハ所明神本殿(東)と十二所明神本殿(西)実相院の北、ゆるやかな上り参道に鳥居がある
火祭りの由来は、昔、石座に雄と雌の大蛇が住んでいて住民に大きな危害を加えていたという。神前の灯火で退治せよとのお告げの通り、松明に神火を点すと二度と大蛇は現れなかった。 この由縁に感謝し、今日まで松明の点火が伝承されている行事である。拝殿
大小の燈籠、この中に岩倉具視もある立札よると、石座神社の創建は不詳であるが、日本三代実録によると880(元慶4)年に従五位下を授けられていた。その後、971(天禄2)年に大雲寺が建立され、その鎮守社として石座以下8神を祀る八所明神が997(長徳3)年に勧請されると、石座神社はその御旅所とされ、またのちに伊勢ほかの4神を加えて十二所明神が祀られるようになったと伝える。明治以降は、ハ所・十二所明神社が石座神社と改称され、元の石座神社は山住神社と呼ばれている。総本社は奈良御所市一言神社の鳥居
境内の最奥にほぼ南面して建つハ所明神本殿(東)と十二所明神本殿(西)は、ともに一間社流造で、ほぼ同じ規模を有し、棟札から1766(昭和3)年に同時に造営されたことが明らかとなる。京都という伝統が強い地域の近くに立地することから装飾は極めて少なく、一間社流造の古式な姿を残している点に特色がみられる。
また、敷地の高低差を利用しながら軸線を強調した境内位置はみごとで、石垣や石段とあいまって優れた環境を形成している。さらに、この境内地は建物自体は新しいものの、市内ではほとんどみられない宮座の建物を残す例としている。真っ赤に紅葉したモミジが美しい

願いを一言だけきいてくれる神社として親しまれているまた毎年早朝の行われる火祭(市登録無形民族文化財)には、是非行ってみたいものである。また境内には、一言主神を祀る一言神社もある。
<石座神社>
住所:京都市左京区岩倉上蔵町302 
自由拝観
交通:叡山電鉄 岩倉駅 徒歩約20分 岩倉実相院北側
   京都バス 岩倉実相院バス停 徒歩2分

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