公園の池には錦鯉が遊泳して滝と噴水、村の水車があり一面の紅葉が眼を奪って言葉にならない。池を横切って山麓の細い小道を歩いていくと道沿いに三明院が見えてくる。
この三明院という寺、観光寺院ではないが高台にあって眺望が良く、多宝塔は上高野のシンボルになっている。
三明院は、山号を延壽山(えんじゅざん)といって真言宗醍醐派の寺院である。
本堂には本尊の弘法大師像、脇仏として不動明王と歓喜天尊を祀っている。
元は山形県の山中にあった寺を1906(明治39)年に移し、佐竹信光和尚(上高野出身)が再建したという。また1938(昭和13)年に本堂を再築し、1954(昭和29)年、鐘楼を建造した。
寺のシンボル的な存在である多宝塔は、1961(昭和36)年の建造とのことで企画的新しい・・・この多宝塔、土台は鉄骨むき出しという荒い造りだが、遠くから見ると由緒ある建物のようにも感じられて、上高野の地域を代表する風景になっている。
三明院は石段を登った高台にあるため、境内からは上高野の田園風景を一望できる。境内には本堂、鐘楼、庫裏、香取大明神社等がある。
ひっそりとしたお寺で訪れる人も少ないが、境内の紅葉が素晴しく、特に多宝塔を取り巻く紅葉に圧倒される。昔懐かしい山里の雰囲気が残っている。(完)
<洛北 三明院>
住所:京都市左京区上高野西明寺山28
時間:自由参拝・休日なし
料金:自由参拝
駐車場:なし
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