4基の出番山の内、10:00から始まった子ども歌舞伎、高砂山と猩々丸(しょうじょうまる)を観て感動した。長浜八幡宮の曳山の舞台上で、小学生が繰り広げる歌舞伎は、武者役や女形等が大人顔負けの演技をし山車が市街地に繰り出していった。
第一、第二の二つの演目を観て食事タイムの予定にするはずだったが、第三番は大手町組の壽山の「小磯原雪柵 お静と礼三郎(こいそがはらゆきのしがらみ おしずとれいざぶろう)」の上演が真近になり空腹も忘れついつい子ども歌舞伎のとりこになった。
あらすじは、旗本柳沢家の礼三郎は次男で武士を嫌って町人に身を投じた。その後娘お静と恋仲になり子も儲ける。ある日旗本の家督を継いだ兄が亡くなり礼三郎が後を継ぐよう命じられる。今更武士を継ぐ意思のないことを名言するが家の断絶・兄の遺言、そして夫を出世させたいと思うお静の気持ちが・・・悲哀を誘う。再び武家の世界へ戻った礼三郎とお静の物語だった。
小さな役者の名演技に熱い歓声が飛び交うなか、観衆たちは惜しみない拍手を送っていた。
曳山は約四畳半の「舞台」で「楽屋」は太夫と三味線方による浄瑠璃が演じられ、囃子を行う楼閣造りの「亭(ちん)」の三つの部分からできている。金箔や飾金具など朱や黒など塗り、重要文化財指定の見送幕華綴(けつづれ)や錦・胴幕の刺繍で美しく装飾されている。
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