つづく・・・上京区西陣には日蓮門下寺院が5ヶ所あり妙蓮寺もその中の一つに数えられている。 1294(永仁2)年に日蓮の孫弟子・日像によって創建された寺院で、1536(天文5)年に延暦寺と衝突、弾圧を受けながら都に教えを広めたという。
ここ西陣の妙蓮寺の境内では今、白や紅・ピンクの「芙蓉」の花が見ごろを迎えている。
芙蓉はアオイ科フヨウ属で、花は朝咲いて夕方には終わる一日花で、ムクゲと花が良く似ているが、芙蓉の木は枝を横に伸ばし葉は丸みを帯びた特徴がある。
その中でも“酔芙蓉”という品種が最も人気が高く良く栽培されている。朝は白く咲き、昼ごろには薄いピンク色に花は変化し、そして時間が経つにつれて徐々に花の色は濃くなり萎んで逝く儚い一日花である。その様子はお酒に酔って顔色が変わっていくような感じから、酔芙蓉の粋な名前が付いた。
芙蓉は種類も豊富で一重ピンクや一重白・一重酔芙蓉や八重酔芙蓉・くす玉芙蓉・二重ピンク・一重濃ピンクがある。
妙蓮寺山門の入口の両脇にも数本の酔芙蓉の木があり美しい花を咲かせていた。
山門を潜り境内に入ると酔芙蓉で埋め尽くされ、大きな株や小さな株が適度に配され「芙蓉の寺」という雰囲気がした。
境内は芙蓉や彼岸花の花が咲くが、秋から春にかけては「御会式桜(おえしきざくら)」の出番である。冬は妙蓮寺椿など、花の絶える暇がない・・・境内は芙蓉の花が多く、妙蓮寺は“芙蓉の名所”である。(完)
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