つづく・・・祇園街の中にある安井金比羅宮は縁切り神社としても知られている。
1961(昭和36)年9月4日に風俗家の協力のもと多くの美容家によって櫛供養が行われたのが始まりである。
櫛まつりは、今年で第51回を迎え、境内では古くなったり傷んでしまった櫛やかんざしに、感謝をこめて「久志塚」に奉納して櫛の法要が営まれた。
櫛の日にちなんで、語呂合せから毎年“九・四”の日に開催されていたが、最近では9月第四月曜日に京都美容文化クラブが主催して行うようになっている。
境内の北側、久志塚前に櫛を供え、宮司が祝詞を奏上し供養を行い櫛に感謝の誠を捧げ、使い古したり傷んだりした櫛を供養した。
最大の見所は「時代風俗行列」で、古墳時代から現代舞妓までの各時代の装束や衣装を身に着けた女人たちが繰り出すところ・・・女人たちはカツラを使わず、地毛で結い上げた髪型で時代装束の行列が神社を出発し祇園界隈を練り歩いた。
女人たちは、着付けと結髪の正しい伝承を目的に、それぞれ各時代の風俗の髪形と装束に扮した45人の着物姿の女人らがゆったりと優雅なときを刻んでいた。
日本髪の黒髪を美しく飾る姿にうっとりと見とれてしまう、花街ならではのお祭りである。安井金比羅宮の式典は使い古した櫛や、折れた櫛を櫛塚(久志塚)に奉納し櫛供養が行われた。 時は変われどいつの時代にも、日本女性とって着付けと結髪・髪形と櫛に感謝する心を忘れてはならない。
沿道は多くの参列者や観覧者で賑あい、観光客らが盛んにカメラのシャターを切る姿がみられた。幸い曇天だったが雨も降らず時代風俗行列はおわった。(完)
0 件のコメント:
コメントを投稿