左京区の真如堂は比叡山延暦寺を本山とする天台宗の寺院で正しくは鈴聲山(れいしょうざん)真正極楽寺と言う。
今から千余年前、平安初期に比叡山の僧、戒算上人が本尊・阿弥陀如来立像を安置したのがその始めである。先ごろ、845ローカルTV放送を観た。真如堂で撮影された白、紫、赤などの美しい花をつけるムクゲを観て早速行ってみた。
真如堂拝観は、白川通の真如堂前バス停から坂道を登って行くが正面ではなく裏側になる。裏側に着いてムクゲを探したがどこにも見当たらない?
表側へ向った!やっとムクゲの花にあえた。
総門をくぐり、本堂に通じる幅広い石畳の参道脇に多種類のムクゲが咲いている。参道に入った左手に、背丈ほどの高さのムクゲが数本ほど並んで一重や八重咲きの白、紫、桃色のきれいな花をいっぱいつけている。
ムクゲはアオイ科の落葉低木で、枝はまっすぐ上を目指し庭木として広く植栽されている。ムクゲは朝、開花、夕方にはしぼんで枯れる短命な花だが次々と咲き続ける。薬草としての効能もあり、葉は茶の飲料する。
今まで全く花の区別がつかなかったムクゲとフヨウは同じ仲間で、こちらは別の場所で咲いていたフヨウだが、葉にギザギザがあるのがムクゲだそうだ。とてもムクゲとよく似ているが、じっくりと比べてみると、また別の趣があることがわかる。
真如堂は神楽岡通りに面し、朱塗りの総門が建っていて静かな佇まいを保っている。広々とした境内は重文や国宝仏像や経典など数多くの文化財があり、三重塔 、書院・元三大師堂や薬師堂などが点在している。
本堂の本尊・阿弥陀如来は、女人を救う仏で“うなずきの弥陀”という愛称で親しまれていて毎年11月15日に開扉される。
真如堂の本堂の裏手、墓地の北の端に沿って黒谷に向い左手に大文字山を見ながら歩くと、会津藩の墓地や金戒光明寺の塔頭・西雲院がある。人影もまばらで、緑一色のカエデが爽やかな雰囲気を漂よわせている美しい光景の紅葉の名所でもある。
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