東福寺の開基は九条道家で、開山(初代住職)は聖一国師円爾(しょういちこくしえんに)である。紅葉が綺麗な通天橋から聖一国師円爾を祀る開山堂へお参り、普門院前で正方形を交互に配したユニークな「一松模様」のお庭を見て、本坊庭園(八相の庭)に場所をかえた。

八相の庭は重森三玲(作庭家)により1939(昭和14)年に完成したという。

八相の庭の南庭は、広さ210坪の枯山水庭園で恩賜門を中央に「瀛州(えいじゅう)」「蓬莱」「壺梁(こりょう)」「方丈」「五山」「八海」を表す砂紋の四仙島がある。

西唐門西庭は、さつきの刈り込みで「井田市松(せいでんいちまつ)」と呼ばれている。北庭へ行く途中には「通天台」の舞台があり、渓谷「洗玉澗」を一望できる。

北庭はウマスギゴケの緑の色鮮やかな「市松模様」と秋には背景の紅葉と唐カエデが織り成す色彩感溢れる空間となっている。また東庭は雲文様地割に円柱の石で北斗七星と呼ばれている。

鎌倉時代庭園の風格を基調に近現代芸術の「八相成道」(釈迦の生涯における八つの重要な出来事)に因んで、四庭に八つの造形美を見事に象徴した庭園として四季折々の美しさがあった。(11/20撮影)塔頭勝林寺の紅葉へとつづく・・・
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