高山寺のある栂尾は、紅葉の名所として知られる高雄、神護寺・槙尾、西明寺からさらに奥に入った北のはずれにあり、古代より山岳修行の適地として小寺院が営まれたようである。
774(宝亀5)年、光仁天皇の勅願によって開創され、神願寺都賀尾坊といったが814(弘仁5)年、嵯峨天皇のとき栂尾十無尽院と改称し、1206(建永元)年鎌倉時代、明恵上人が堂坊を復興し中興開山されたという。
また同上人は、後鳥羽天皇から栂尾の地を与えられ、寺名のもとになった「日出先照高山之寺」の額を下賜され寺号は高山寺と改称した。
1994(平成6)年、世界文化遺産に登録された。
高山寺は一時、神護寺の別院で、度々の戦乱や火災で諸堂は消失したが石水院のみが残り、鎌倉時代初期の寝殿造りの優雅な趣を残している。
境内には、巨大な杉や巨松、カエデなどの樹木がり、自然の景観をそのままに、華厳浄土にふさわしい寺域をなしている。四季を通じてその景観美から観光客も多く、特に紅葉の時期には多くの人々が高山寺に訪れる。
槙尾の西明寺、高雄の神護寺と並んで京都の紅葉の代名詞となっている。
(完)
<栂尾山 高山寺>
所在地:京都市右京区梅ヶ畑栂ノ尾町8 電話:075-861-4204
拝観時間:8:30~17:00
拝観料金:入山料 大人400円 ※障害者200円
石水院 大人500円 ※障害者400円
駐車場:あり
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